かつて世界で公認されていた、チョモランマ(英語名エベレスト)の標高8848.13メートルはインドが1954年に測量したものだとする一部メディアの報道を受けて、国家測量・製図局の李維森・報道官(副局長)はこのほど、チョモランマ標高の測量史について語った。そのなかで、同標高は中国人によって1975年に測量・発表されたとの歴史的事実が確認された。現在は、国家測量・製図局が2005年に国務院の権限を受けて発表した新データ、チョモランマ岩石面の標高8844.43メートルを使用するべきだという。
李報道官は「歴史的事実に合致しない」と報道を否定した。報道官によると、チョモランマは中国とネパールの国境に位置する世界の最高峰で、長年、人々の関心を集めてきた。中華人民共和国の成立後、国家測量・製図局(総局)、参謀本部の測量・製図局などが1960年代から90年代にかけて、チョモランマの標高を複数回にわたり測量。1975年、国家測量・製図局は、1966年から1968年までの測量を基礎に、3回目の測量を行った。測量標識が打ち立てられたのはこの測量が初めてで、複数の測量方法を総合的に利用し、標高を8848.13メートルと算出、世界に公表した。それから2005年まで、この標高は国際的に公認されていた。
国家測量・製図局は2005年、チョモランマ標高の測量を再び実施。実地測量と綿密な計算・検証により、チョモランマ頂上の岩石面の標高8844.43メートルが算出された。これは国内および世界でこれまでに測量されたチョモランマの標高データのうち、最も詳しく正確なものだという。「中華人民共和国測量製図法」に基づき、国務院の批准と権限を受けた上で、国家測量・製図局によって正式に発表された。
「人民網日本語版」2010年5月7日