国家人口・計画生育委員会の李斌主任は3日、「2009年の我が国の新生児男女比は100対119.45(女児100人に対して男児119.45人)と、前年比1.11減少、新生児の男女比率が『十一五(第11次五カ年計画:2006-2010年)』に入って初めて低下した」と、関連問題工作会議の席上で語った。同主任のコメント内容は次の通り。
各方面の状況から総合的に見ると、今まで深刻だった新生児のアンバランスな状態に、初めて緩和傾向が生じた。人口計画抑制関連報告書の統計データによると、14の重点省(自治区)で2009年に新生児の男女比率が低下、低下幅がかなり大きい地方もあった。
この成果は、経済社会発展など多くの要素が総合的に作用した結果であり、「関愛女孩行動(女児を守ろう)」の展開に絶えず力を注ぎ、新生児男女比のアンバランス問題を是正する努力を進めてきた結果でもある。各級の党・委員会政府も指導にいっそう力を入れ、女児を守り、女児の健全な成長を見守る良好な社会の雰囲気が形成されつつある。
中国の新生児男女比率は、かなり正常範囲から逸脱している。地域が広く、人口も多く、出産に対する伝統的な意識や男子偏重の考え方は、短期間では変えがたい。胎児の性別判定と性別による人工中絶を否定する行為の具体的な方法は実に多様で、手段に至ってはさらに秘密に包まれおり、調査・処分は極めて困難だ。女児を計画出産する家庭への優遇策の充実が待たれる。新生児男女比アンバランス問題の総合的是正・管理は、当面かつ長期的な、難度の高い複雑な任務である。
中国の新生児男女比アンバランスは、1980年代以降、かなり高い傾向が続いた。2000年に100対116.86、2005年には100対119に達した。地方によっては100:130と、正常範囲(103潤オ107)から遠くかけ離れていたところもある。
「人民網日本語版」2010年6月4日