設立されてから約30年が経つ中国武警の「黄金部隊」は、いままでに1800トン余りの黄金を探し出した。この世界で唯一の神秘的な宝探索部隊の詳細は今までに明らかになったことがなく、今回、陝西省の武装警察黄金第5支隊第2大隊を取材し、ベールに隠されたこの部隊の実態を垣間見た。
チベット北部の人の住んでいない場所から、氷で閉ざされた阿爾金山(Altyn tagh)、青海省のココシリ、内モンゴル、広西チワン族自治区、雲南省など、12の「黄金部隊」は中国25の省や区で国の宝を探している。
金を探す
探索隊のメンバーは全て大学で地質を学んだ大卒者で、卒業後に軍隊に入り、「黄金部隊」の技術人材に属する。技術幹部の年収はわずか7万元ほどだが、地方の多くの金鉱企業が数十万元を出している。
金を探索
金砿の場所はゴビ砂漠、砂漠、森林、山岳地帯に分かれ、条件はとても厳しい。その中でも騒音はいつも直面する問題だ。医学的に人の耐えられる音は80デシベル。しかし機材の騒音は110デシベルにも達する。
金を測る
ここ数年の作業の変化は目覚しく、以前に比べて簡単で手っ取り早くなった。前は金槌、羅針盤、虫めがねを使い、すべて人の手に頼っていたが、今はデジタルビデオカメラ、デジタルカメラ、ペン型録音機、GPS、PDAを使っている。
そして採集した鉱石は各部隊の研究所へ送られ、検査結果がまとめられる。こうした成果は最後的にすべて上級に報告しなければならず、再び国が統一して採掘を行う。
「黄金部隊」が発見した世界でも珍しい「狗頭金」
新中国成立初期、広大な中国の金の年間生産量は4.07トンにすぎなかった。それ以後30年間、黄金の生産量はずっと低いレベルで、年間平均生産量は10トンに満たず、経済建設のニーズを満足することは無理だった。
1978年に当時の王震副総理は中央に対して「部隊が金を探す」と提案し、世界の軍事史上初めての部隊が創立された。1988年に興安嶺では驚くような特大な「狗頭金」が発見され、この金塊は2155.8グラムで、金の含有率は70%以上だった。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2010年9月28日