私も若い頃、スポーツ関係の書籍の翻訳物を日本の出版社から何冊か出したことがあるが、その後数十年時事政治のメディアに勤務し、スポーツはただ観るだけで、ずっとご無沙汰してきたが、北京オリンピック以後また昔取った杵をいじってみようと思って、時事政治以外に、頭を活性化させるためにスポーツ新聞にも、ときどき目を通しており、完全なアマチュアではあるが、「一家言」みたいなものを吐露してみようと考えるに至った。
前出のいわゆるバランスの問題ではあるが、今のところ中国は卓球、バドミントン、体操、飛込みなどでは、世界の強豪と言っても過言ではないし、トレーニング法などでは、他国の追随を許さぬものもある。しかし、サッカーやバスケットではずっとパッとしないし、一時、世界の強豪であった女子バレーボールも、ベテランの引退などで一時的「調整期」にある。こうした種目のグレードアップは確かに不可欠である。
最近、日本のサッカー界がイタリア人の監督を招致した。イタリア人監督アルベルト・ザッケローニ氏はすでに着任しており、同氏はイタリアの強豪ユベントスを率いたことがあり、FWを3人並べる布陣の攻撃的サッカーで鳴らし、98―99年シーズンにはACミランをリーグ優勝に導いたこともある。日本のサッカーは世界的にはまだ一流とはいえないが、アジアで強豪であることはまちがいない。中国には日本より多くのサッカーファンがおり、私の知人の中には時差で寝不足になってもワールドカップを全部テレビで観戦している人もいるが、中国のサッカーはいまいちである。素質のある選手もいるにはいるが、その力を生かしきるシステムがいまいちのような気がする。