西安市未央区三橋鎮に住む武さんはこのところ悩んでいる。彼女とご主人はいずれも一人っ子。中国の現在の計画出産政策によれば第二子を生むことは可能だが、二人の結論は出ていない。「中国新聞社(西安支局)」が6日付で伝えた。
2日に発表された第2回「中国家庭育児方式研究報告」によると、「80後(1980年代生まれ)」の母親のうち実に38%が第二子誕生を望んでおり、子どもに遊び相手が必要だと考えている。1980年生まれの何さん夫婦はいわゆる初期の頃の一人っ子「3人核家族」出身。夫婦は最近、長女が4歳を迎えたら、もう一人欲しいと話すことが増えた。「一人では孤独すぎる。わがままで溺愛に慣れた性格にもなりやすい。それに娘に万一のことがあったとき、 私たち夫婦の残りの人生は誰に頼ればよいのか?」。外資系企業に勤務する林さんは両親に迫られ二人目を授かった。孫が一人では世話が大変であること、さらに誰が姓を継ぐかも問題になったからだ。二人目が誕生し、皆は安堵した。
専門家の推計では今後5年間で、中国の一人っ子夫婦による第二子養育が急加速、同時に多くの「80後」両親は新たな問題に直面することにもなる。
生活と仕事のプレッシャーがあまりに大きく、多くの「80後」両親は子供が生まれると、育児は双方の両親に任せっきりにするほかない。「80後」両親の多くは育児の経済的コスト、さらには推測しがたい精神的コストさえも理性的に考慮している。ある統計では、西安の「80後」両親の子女誕生から幼稚園入園までに、子どもに与える粉ミルク、食料品、衣服、おもちゃ、ベビーシッター費用、託児所利用料などの基本的出費だけでも、毎月2千元前後と報告されている。しかし昨年の西安の都市部・鎮の各住民の平均所得は1万8963元。市関連部門によると、共に「80後」一人っ子の夫婦が計画出産部門に第二子出産を申請する事例はきわめて少なく、碑林区、未央区では毎月平均、わずか2-3例という。
専門家は「育児コストの上昇に伴い、とりわけ大都市で、若い世代の育児意欲が徐々に低下している。これらの都市は往々にして高齢化が深刻でもある。人口総数の抑制と高齢化問題、このふたつの難題のバランスを探すことが求められている」と指摘する。
「人民網日本語版」2010年12月7日