10万元を投じて9カ月かけて改造されたカプセルマンションだが、オーナーの黄日新さんがその経営から手を引くことを明らかにした。黄さんは昨日、カプセルマンションの全ての施設を無償で譲渡すると表明した。
石景山麻峪東街8号院のカプセルマンションでは28日午後、黄日新さんが資料を整理していた。暖房がないため、部屋の中は寒く感じられた。黄さんは今年3月28日にメディアが初めて報じたカプセルマンションの報道や、様々な集団賃貸の政策に関する報道を全て探し出してきた。
「あと3日で私は79歳だ。もう『カプセルマンション』を経営する気力はない。」
黄さんによると、カプセルマンションはメディアで集中的に報道されて認知され、9カ月間継続してきた。2代目と3代目の「カプセル」を建設するために黄さんは自分と妻の2年の年金に相当する10万元を投じてきた。この9カ月の間にあるディベロッパーが黄さんをたずね、協力について交渉したが、政策面での支援が得られなかったため、最終的に投資はまとまらなかった。
3代目のカプセルマンションは来年1月25日には賃貸期限を迎え、黄さんはもはやそれ以上経営を続ける気力がないという。「私は無償で譲渡する準備を進めている。」黄さんは協定書を作成し、カプセルマンション内の全ての施設を無償で譲渡し、都市の流動人口の居住に役立てたいとしている。
黄さんによると、カプセルマンションに関心を持った学者が引き取りを検討しているが、まだ確定していないという。黄さんは28日午後、政府の関連部門にカプセルマンションの寄贈を申し出たが、受け入れられなかった。「私は引き継いでくれる人を探してゆく」と黄さんは述べている。
黄さんはカプセルマンションを経営したいと考える法人が引き継いでくれることを希望している。3代目のカプセルマンション設備を無償で譲渡した後、黄さんは引き続きカプセルマンションの使用状況を監督する考えだが、再び自ら投資することはないという。
「人民網日本語版」2010年12月30日