親子鑑定申請が急増、傷つく子女たち

親子鑑定申請が急増、傷つく子女たち。 北京華大方瑞司法的物証鑑定センター担当者によると、同センターが受領する親子鑑定申請数は毎年20%のペースで増えており、昨年は約1万件、うち3分の2以上が個人から、のこりは公的検察・司法当局からの依頼だった…

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発信時間: 2011-01-26 16:04:41 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

北京華大方瑞司法的物証鑑定センター担当者によると、同センターが受領する親子鑑定申請数は毎年20%のペースで増えており、昨年は約1万件、うち3分の2以上が個人から、のこりは公的検察・司法当局からの依頼だった。裁判所からの鑑定依頼のうち、民事案件の占める割合が増加傾向にある。「法制日報」が伝えた。

北京市海淀区人民法院(裁判所)民事法廷の陳昶屹・裁判官は記者の取材に対し、社会の開放に伴い、親子関係の存在に懐疑と不安を抱く人がますます増えていると語る。この種の状況は司法にも反映され、親子関係鑑定民事案件の急増を直接招いている。

1987年「最高人民法院(裁判所)の人民法院(裁判所)の審判業務におけるヒトの白血球抗原の親子鑑定問題への採用・非採用に関する回答」は、当事者双方が親子鑑定に同意した場合、一般的に認められると規定している。一方の当事者が親子鑑定を求めた場合、あるいは子女が生後3週間をすぎた場合については、具体的な状況に応じて判断しなければならず、綿密な状況把握を行うべきとしている。うち親子鑑定が必要な場合は、当事者やその他関係者に対して説得を行うことも求めている。

「これは中国で現在、親子鑑定手順に対する唯一の規定であり、この分野の法的規範は乏しく、裁判所がこの種の案件を審理する際、いかに的確に法律を適用するか、難易度が増している」。陳裁判官は、親子鑑定は一般的に当事者が申請するが、最終的には裁判所の許可が必要で、双方がいずれも同意し、かつ特殊な状況がない場合、裁判所は一般的に認めるとしている。双方がいずれも申請していなくても、親子鑑定の必要性があると判断された場合、裁判所は当事者に提案することができる。しかし当事者双方の同意はやはり必要となる。

常雷さん(仮名:男性)は3週間を費やし、なんとか息子を言いくるめて親子鑑定を受けさせた結果、自分の息子でないことを知った。怒った常さんは息子の引き取りを求めて前妻を提訴、常さんは勝訴した。

しかし、15歳になる息子は精神的に大きなショックを受け、うつ病、パニック障害と診断され、中途退学し自宅に引きこもっている。常さんは勝訴したが子どもの人生を台無しにしてしまい、悔やんでも悔やみきれない。

「親子鑑定が子どもを傷付ける凶器に変わってしまう恐れは大いにある」。陳裁判官は、ほとんどの親子鑑定は多かれ少なかれ子女を傷つける結果となり、時にはその心の傷が一生消えないことがあると懸念を示す。非常に多くの事案の中で、親子鑑定の結果は重要な証拠となり、双方の当事者がいずれも鑑定に同意すれば、裁判所もこれを回避できず、大きな方の利益を守らざるを得ないという。

「人民網日本語版」2011年1月26日

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