3月23日付けの「環球時報」によると、中国の三一重工集団が日本に無償提供する「ポンプ車」は22日に上海を出発し、24日に日本の大阪に到着することになっている。ポンプ車は福島第一原発の注水作業を行うため、日本のあるメディアからは「救命ポンプ車」と呼ばれている。
日本の朝日テレビの22日の報道によると、福島第一原発で危機が発生してから、東京電力の清水正孝社長は中国日本駐在大使館を通し、高所から放水できるコンクリート用ポンプ車「SY5502THB」を購入したい旨を中国湖南省の三一重工集団に手紙で伝えていた。三一重工集団は手紙を受け取った後、すぐにポンプ車を無償で提供することを決めた。このポンプ車はアームが63メートルに達し、価格は約8500万円だ。ポンプ車は福島第一原発4号機の注水作業に用いられる。三一重工集団の責任者によると、ポンプ車は原子炉に注水するほか、コンクリートを輸送することもできる。ポンプ車は大阪に到着後、すぐに陸路で福島第一原発に運ばれることになっている。
日本のNHKは21日、旧ソ連のチェルノブイリ原発事故の発生後、ドイツ製の50メートルのアームを持つポンプ車が大きな役目を果たし、中国が今回日本に提供するポンプ車はそれより先進的だと伝えた。日本のサイト「ライブドア」は21日、「福島原発の救世主となるか?」というタイトルで、福島第一原発は予断を許さない状況だが、中国から来る「救世主」のポンプ車が福島第一原発の電力供給を回復に向かわせることを期待していると報じた。
東日本大震災の発生後、中国政府、民間及び在日中国人は次々と日本に援助の手を差し伸べている。日本の中国情報サイト「サーチナ」の22日の報道によると、中国のネットユーザーは「日本を援助するべきかどうか」について論戦を繰り広げ、大部分の中国人は日本人の四川大地震での救援に感謝しているため、日本を援助したいと考えている。
日本で、中国の援助に感謝の気持ちを示す人が多い中、「中国人は被災地で救援物資を略奪している」というデマもある。日本の「河北新聞」の22日の報道によると、地震後の数日、「仙台市青葉区三条町で中国人が被災者への救済物資を略奪している」というデマが広まり、三条町のある教師は、これが事実と異なることを明らかにしている。しかし、「被災地で外国人が多くの強姦罪を犯している」というデマが今でも市民の間で広まっている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年3月23日