電線を修理する福島第一原発の作業員(3月18日)
作業を終え、10キロ離れた所にある体育館で休憩する作業員たち。彼らの食事は缶詰が中心だ。
医師「うつ病と過労死のリスクが増加」
福島第一原発の作業員に定期的に医療診察を行う日本人医師は20日、「福島第一原発の作業員は大きなストレスを抱え、うつ病と過労死のリスクに直面している」と述べた。
愛媛大学大学院医学系研究科の谷川武教授は1991年から、福島第一原発と福島第二原発で非常勤産業医を務めている。
缶詰を食べ、寝袋で寝る
谷川教授は日本の共同通信社の取材に対し、次のように語っている。16日から19日にかけ、福島第一原発の近くで90人の東京電力の作業員の健康診断を行う。作業員たちは、作業を終えると10キロ離れた所にある体育館に行って休み、寝袋で寝る。食事もあまりよくなく、缶詰が中心だ。幸い、現在は1日3回食事できるが、以前は1日1回の食事だけだった。作業員たちは4日作業し、2日休むが、作業する4日間は風呂に入ることができない。
家族の安全もわからず、精神的ストレスが大きい
「一部の作業員は非常に大きな精神的ストレスを感じている。1週間も家族の安全を確認できないこともある。多くの作業員は眠れず、この状態が続けば、うつ病と過労死のリスクが増加する」と谷川教授は話す。
健康診断を受けた90人の作業員のうち、約50人に高血圧や風邪などの病状が見られた。谷川教授は、東京電力に高熱が続いている作業員を交代させるよう求めた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年4月22日