中国社会科学院・社会科学文献出版社からまもなく出版される「北京都市・農村発展報告2010-2011」(北京社会科学院著)によると、様々な方面からの分析の結果、北京は今まさに世界都市に向けた「飛躍段階」にさしかかっている。新京報が伝えた。
北京が世界都市になるための3つの段階は以下のとおり。
初期段階 1978年?2008年(北京オリンピック)
特徴:産業化のプロセスが基本的に完了し、国内及び世界の製造業の中心地、金融・ビジネスの中心地となった。外地からの移民が大量に流入し、人口が大幅に増加した。人口、都市文化の多元性が高まった。
飛躍段階 2009年?2049年(1人あたりGDPが1万ドルから10万ドルへ)
特徴:人口増加スピードが低下し、超大型都市が拡大、都市機能が郊外へと拡散する。文化革新の精神が奨励され、様々な文化の形式が果敢に創造されていく。
維持段階 2050年以降
特徴:経済成長がスローダウンし、新たな成長ポイントを模索する。社会保障体系が完備される。政府が文化の発展をより重視するようになる。大都市圏が形成され、中心都市の機能が副中心都市とその他の都市に分散する。
■北京の現状
●都市・農村住民の所得が絶えず増加しつつある。
●社会救済、社会保険制度が徐々に規範化されつつある。
●社会的な慈善事業への取り組みが始まる。
●最低保障基準が小幅に増加しつつあり、被保障者は衣食が保障されている。しかし、尊厳ある生活とはまだ大きな差がある。
●高齢化社会が形成されつつある。
●貧富の格差問題への取り組みがスタートした。
●役人の腐敗行為への懲罰が強化され、調和のとれた幹部・民衆の関係、労資関係に向け、努力がなされている。
●サービス型政府のモデルが形成されつつある。民間組織が発展し、公共事務への民主的参加が増えている。
●外地から流入した人口が都市人口の約半分を占め、政府部門や事業機関に幅広く分布している。
●新規移民の数が激増し、もともと逼迫していた住宅、交通、雇用問題がますます深刻化した。
「人民網日本語版」2011年4月26日