フリークショーを掲載するネット有名人、ダイエットで死に至る若い女性、「金持ちの愛人」や「ホステス」業にいそしむ女子大生----。近年メディアを賑わせているこうした話題が、女性教育をめぐる社会の世論を起こしている。中国青年報が報じた。
中国青年報社会調査センターが民意中国網と捜狐ニュースセンターを通じて2333人を対象に実施した調査によると、81.0%の人が「現代の中国では、女性教育は廃れてしまった」と認識していることが分かった。このうち「ほとんど無くなってしまった」と答えた人は33.0%。80.7%が「女性教育は小さい時から行う必要がある」と考えており、「必要ない」と答えた人はわずか7.7%だった。
「女性教育の欠如が、どのような社会現象として現れているのか?」という問いに対し、78.8%が、「愛人」と「ホステス」、76.6%が「女性の現実主義と拝金主義」、74.9%が「金持ちとの交際」「三陪小姐(カラオケ、お酒、ベッドを共にすること)」と答えた。また、50.5%が、「美への願望があまりにも強く、痩せるためには健康を損なっても構わない」、40.6%が「現代の女性は、優しさや賢さといった本体の女性特有の気質に欠けている」と認識していた。
中国人民大学社会心理学科の兪国良教授は、「社会の風潮や価値観が、現代女性の行動様式に影響していることは確かだ。しかし、女性教育の欠如の最も根本的な原因は、性役割の社会化に関する問題を軽んじていることにある」との見方を示す。兪教授はさらに、「社会文化が受け継がれていく過程で、男性と女性は様々な社会的分業を担ってきた。そして、各役割の位置づけは、様々な特性となって現れてきた。しかし、現代社会は性役割の社会化を重視していない。これは、女性自身の社会的発展に少なからず影響を及ぼしている」と指摘した。
「人民網日本語版」2011年4月28日