中国に第4次独身ブームが到来したという。上海社会科学院文学所の陳亜亜・助理研究員は、「華人社会の調和ある家庭フォーラム・第9回全国家庭問題学術シンポジウム」において、「都市独身女性の生活状況に関する考察」と題する論文を発表した。これによると、自ら独身主義を貫く女性の数は顕著に増えている上、彼女らの存在が、「シングル経済」をリードしているという。調査によると、独身女性の30.35%は「お金を貯めてマイホームを購入する」計画があり、住宅購入に充てる金額の割合は「洋服代と美容代」を上回っている。広州日報が伝えた。
▽第4次独身ブーム到来の背景
中国では、このような「独身ブーム」が過去に数度訪れている。最初は1950年代で、「婚姻法」が初めて施行された影響からブームが生まれた。次は1970年代末で、都会に戻るために知識青年の離婚が激増、第2次独身ブームが起こった。第3次ブームは1990年代で、改革開放政策によって従来の家庭観の転換が促されたことによる。2000年前後、経済急成長と女性の自立意識向上によって、第4次独身ブームの波が生まれ、その波は最近ますます高まっている。
▽男性より女性に多い「あえての独身主義」
陳氏は、「過去3回の独身ブームの多くは、客観的情勢によって引き起こされたもので、一時的な現象にすぎない。しかし、今回の第4次ブームの特徴は、個人が自ら『独身』という状態を選択している」と指摘した。都市に住むシングル女性は自ら望んで独身を貫いていることが複数の調査で明らかになっている。たとえば、市場調査の零点公司が1996年に実施した調査では、独身希望の都市若年層の多くは女性だった。2005年の時点で、北京に住む30歳から50歳の独身者のうち、女性は60%以上を占め、上海では82%に達した。2007年に上海で行われたサンプリング調査の結果、シングル女性の増加率は男性より高く、地域によっては男性の数を上回った。都市中心部に近ければ近いほど、独身者の割合が高い事実が判明した。
「人民網日本語版」2011年7月20日