23日に発生した甬温線(浙江省寧波-温州)高速列車追突・脱線事故の事後処理担当グループによると、さまざまな善後処理作業は順調に進んでおり、事故によって暫時運行を停止していた列車は全て通常運行が再開されたという。
27日午前、犠牲者4人の遺族と事後処理担当グループが27日午前、賠償に関する合意書を取り交わした。賠償金額はいずれも50万元。
この4人の犠牲者は、林さん(男性、29歳、福州)、陳さん(男性、12歳、蒼南)、金さん父子(平陽)。このうち林さん親子と陳さんの遺体は、27日に温州葬儀場で火葬された。
温州相関部門がこれまでに受け入れた犠牲者・負傷者の家族は880人。彼らの心理状態は、心理コンサルティングチームや現場ボランティアのケアを受け、ほぼ落ち着いているという。
温州南駅は、遺族や負傷した乗客が手荷物を出来るだけ早く探し出せるよう、事故遺族・負傷者手荷物確認・引取カウンターを設けた。すでに50個以上の荷物が引き取られたが、まだ170個以上残されている。遺族や負傷者が荷物を探し出せなかった場合、その場で弁償について協議が行われる。
浙江省衛生庁によると、27日午後3時の時点で、入院した負傷者のうち、61人がすでに退院、116人が入院中で、重傷者は20人。衛生部門の専門家チームは、負傷者のもとを順番に訪れ、話を聴き、全員が最善の治療を受けられるよう取り計らった。
事故発生から20時間後、最後に救出された2歳の女児、項◆伊ちゃん(◆は火へんに「偉」)は、まだ危険な状態から脱していない。各級専門家が連日、彼女の診察を行い、特別メンタルリハビリテーションチームを立ち上げ、彼女の心理状態の経過観察を行い、詳細にわたる回復プログラムを作った。
現場の整理作業もかなり進展した。28日朝の時点で、壊れた車両は全て現場から撤去された。いったん埋められたD301 列車の先頭車両も掘り出され、運び出された。また、鉄道部門の指示のもと、28日以降、杭州駅と杭州南駅に出入りする全列車が通常運行に戻った。南昌鉄道局の最新情報によると、同局が26日に運行を暫時停止した温福線(温州-福州)、福厦線(福州-アモイ)の列車4本は、翌27日に運転を再開したという。これにより、甬温線高速鉄道事故で運行がストップしていた管轄区内の列車運行が、全て通常に戻った。
温州警察は27日朝、第二弾犠牲者名簿を公表した。名簿には計7人の名前が掲載されていた。同日午後6時、事後処理担当グループは続けて犠牲者名簿第三弾を発表した。
3回にわたり発表された名簿には、計36人の犠牲者の氏名が掲載されている。出身地別でみると、浙江人17人、福建人11人、北京人3人、河南人1人、天津人1人、湖南人1人、イタリア人1人、中国系アメリカ人1人。
「人民網日本語版」2011年7月28日