乗務員に助けられながら、頭を抱えてスロープを滑り降りる乗客。写真は乗客の勒さん提供。
上海浦東空港のターミナル2ビルに停留していたキャセイパシフィック航空のB747型機は、9日午前9時45分に離陸して12時30分に香港国際空港に到着する予定だった。乗客の一人、王さんによると、9時15分ごろ搭乗した際には同機は満席状態で、フライトの準備が整った後もなかなか離陸しなかったという。10時30分ごろ、飛行機前部から焦げ臭い匂いが伝わってくると、パニック状態となった乗客が「火事だ」と叫び、乗客が騒ぎ出した。叫ぶ人やベルトを外して飛行機から降りる事を要求する人が出始め、乗務員が「落ち着いて、座席に座ってお待ち下さい」となだめたが、ますます強くなる匂いは咳き込むほどだったという。