「脳残君」というペンネームの中国人留学生がネットで有名となっている。彼の描いた「日在日本」は、中国のオリジナル漫画チャンネル上だけでも、クリック数が150万回以上に達した。彼は東日本大震災後の今年5月に日本に来た。彼は毎日、中国人留学生の視点から見た日本での学生生活を漫画にして、ネットで公開している。その明瞭なペン使いとユーモラスな内容が、多くのファンを魅了している。
現在、埼玉県の学生寮に住む「脳残君」の本名は肖栄、広東省佛山出身の29歳の男性だ。肖栄さんは「3才頃から日本のアニメを見ていて、絵を描くのが好きでした。大学では芸術を専攻し、日本に来る前は4年間漫画の編集をしていました。大震災後の5月に留学するということで、家族は大変心配していましたが、漫画を描きたいという夢を抱いて日本留学を断行しました。私の漫画は日本で見たことや聞いたこと、本当の留学生活をありのまま綴っています。」と話した。留学生活を漫画にするというのは留学前から計画していたのだという。
「日在日本」には、日本社会への賞賛と「国際人」になる決意が表現されている。この作品は事実を知らせるだけでなく、ユーモラスな表現を使っているため、読者に受けている。例えば、女子高生の制服を見たときには、「これまで漫画やドラマで幾度となく制服をみてきたが、実際にこの目で見みると、破壊力がすさまじかった」というような表現で伝えている。
留学生が漫画で日本生活を描くという例はこれまでにもあったが、本数は少なく、影響力も大きくなかった。肖栄さんは来年日本語バージョンを出版予定である。
「彼の漫画はドラマのように生き生きしています。彼の作品をみるうちに、海外に出ることの怖さがなくなりました。」あるネットユーザーはこのようにコメントした。「脳残君」には日本留学を夢見るユーザーからの連絡が殺到している。日本留学についてもっと知りたいのだ。
実際、東日本大地震後、日本の留学産業は深刻なダメージを受けた。現在、多くの日本語学校が頭を悩ませている。
日本語学校を卒業後は専門学校で漫画を勉強したいという肖栄さん。「専門学校でプロの技術を学んで、卒業後は日本の雑誌に古代中国を舞台とした連載を持ちたいです。日本の若者に中国伝統の文化を伝えられればと思います」と話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年12月16日