北京電影(映画)学院演劇科の2012年度入試出願受付が8日、スタートした。毎年入試シーズンが来ると最も注目される同学院演劇科は、いつでも多くの若者にとって夢見る学科であり、多くの美男美女が出願受付初日に殺到するのも当然のことだ。中国版ツイッター「微博(ミニブログ)」でも、演劇の道を志す多くの容姿端麗な若者達が入試に挑むことを明らかにした。
同学院は今年、演劇科の学生募集枠を大幅に拡大、昨年の30人から85人に増やした。さらに、新しい専攻「演劇教育専攻」を増設した。同学院本科では、9学科23専攻・計455人の学生を全国から募集する。出願受付は今月8日から11日まで、専攻試験は12日から始まる。演劇科の2011年入試倍率は145倍だったことから、今年も極めて狭き門となることが予想される。
同学院のミニブログから、膨大な数の受験生に対応するため、学校側は用意周到な準備をした様子がうかがえる。キャンパス構内に分かりやすい案内標識を備え付け、安全対策試案を万全に整え、入試会場の治安維持のため警察官の出動を要請しただけではなく、受験生と保護者への案内業務を行う担当職員も配備した。インターネットルームを開放し、学生のオンライン受験申込をサポートしている。また、党委員会の侯光明書記と同学院の張会軍院長が出願受付・試験会場に赴き、受験生を激励し職員を慰労した。
湖北省武漢市に住む「マフラー青年」(微博ブロガー名「トウ先宇」)と呼ばれる受験生が、ネットユーザから大きな注目を浴びている。彼は北京電影学院演劇科に出願した。出願会場から出てきた途端、ひときわ眼立つ格好に周囲の眼は釘づけ、その画像が彼自身のミニブログに掲載された。太陽のように眩しくカッコいい彼の姿を、大勢の人が転送し、ネットユーザからは最高に素敵な「マフラー青年」と絶賛された。画像がアップされて1時間も経たないうちに、フォロワーの数は200人を上回った。異様なまでの人気について、トウ先宇さんは、「身に余るほど光栄だ」と驚き喜ぶ気持ちをブログに書き込み、「皆さんからの激励に感謝します。成功までの道のりは、まだ遥か遠いけれど、精一杯努力します」と意気込みを示した。
人目を引くのは美男美女だけではない。地方からやって来た受験生の団体も注目されている。ミニブログ「北青本地新聞(微博)」によると、遼寧省朝陽市にある芸術学校は、教員をリーダーとして60人以上の学生団を結成し、北京まで出願に訪れた。彼らの多くは演劇科を受験する予定で、出願会場に濃厚な「東北ムード」をもたらした。
人気スターになることや演劇で身を立てることを夢見るこれらの若者は、北京電影学院が理想追求に向けたスタートラインとなることを望んでいる。受験の結果はともあれ、思い切って挑戦し、力の限りを尽くせば、自分にとってそれ自体がひとつの「勝利」となる。「夢は必ず叶う」--彼らに祝福を送ろうではないか。
「人民網日本語版」2012年2月9日