中国国家水利部は15日、内蒙古(内モンゴル)自治区および南方地域の雲南、湖北、四川各省・区の一部が、水利プロジェクトの貯水量が深刻に不足していることから、住民313万人と家畜253万頭の飲料水確保が困難になっている現状を明らかにした。広州日報が伝えた。
同部の担当者によると、昨年の秋以降、東北、内モンゴル東部、華北北部は厳しい降雨不足に見舞われたが、主な冬小麦生産地域の貯水状況はまずまず良好だったという。東北、華北、西北各地域では、播種前の土壌水分状況は芳しくないものの、冬小麦が青芽を出しておらず、春・夏作物の種まきが始まっていないことから、広範囲に及ぶ干ばつは起こっていない。内蒙古および南方地域の雲南、湖北、四川各省・区の一部は、水利プロジェクトの貯水量が深刻に不足、住民の飲料水確保が極めて困難な状況になっている。
現時点では、全国で干ばつ被害を受けた耕地面積と飲料水困難に陥った住民・家畜の数は平年同時期より少ない。国家洪水・干害防止総指揮部弁公室の統計データによると、今月15日の時点で、全国で干ばつ被害を受けた耕地面積は1801万ムー(約121万ヘクタール)、平年同時期の平均は1億.7300万ムー(約1159万ヘクタール)。このうち作物の干ばつ被害面積は1084万ムー(約73万ヘクタール)、土壌水分不足に陥った播種前耕地の面積は717万ムー(約48万ヘクタール)、甘粛、河北、雲南各省に特に多い。干ばつによって飲料水確保が困難に陥った住民は全国で313万人(平年同時期平均803万人)、家畜は253万頭(同541万頭)、主に雲南や内蒙古に分布している。
「人民網日本語版」2012年2月16日