英紙デイリーポストはこのほど、慢性的な睡眠障害のある人は高齢になってアルツハイマー病にかかりやすいとする米ワシントン大学の最新研究を報じた。人民日報系の健康誌、生命時報が伝えた。
同大の研究チームが45-80歳の男女100人を対象に睡眠状況を調べたところ、睡眠障害が人体に長期的な影響を及ぼすことが分かった。睡眠時間が約8時間の人も、夜中に目が覚め、睡眠が途切れれば、実質的な睡眠時間は6時間半程度になる。1時間に5回以上目が覚めた場合、脳内にアミロイドベータ(Aβ)という異常なたんぱく質が蓄積し、年を取るに従って、物忘れがひどくなるアルツハイマーの症状を徐々に引き起こす。このほか、睡眠の質が悪い人も同様の危険性があるという。
研究チームは「睡眠の中断がAβと関係があるのかどうか、アルツハイマー病の直接的原因なのかどうかを、今後の研究で確かめる必要がある」とする一方、「アルツハイマー病の予防や治療に向けた研究の基礎固めとなった」と研究の意義を指摘した。
「人民網日本語版」2012年2月27日