土石流が発生した寧南の救援現場 |
29日午前1時ごろに四川省涼山イ族自治州寧南県から得られた情報によると、27日午後8時ごろから翌28日午前6時ごろにかけて、同県白鶴灘鎮矮子溝は局地的な豪雨に見舞われ、降雨量は236ミリメートルに達した。この記録的な大雨により、三峡公司白鶴灘水力発電所前期工事施工区内の矮子溝で巨大な土石流が発生した。これまでの調査によると、3人が死亡、38人が行方不明となっている。中国新聞社のウェブサイト「中新網」が伝えた。
寧南県宣伝部の蔡定元部長によると、矮子溝は全長13キロメートルに及び、この中流と上流で土石流が発生し、合流して下流に流れ込んだという。行方不明者と死者はいずれも、矮子溝下流口にある3階建て宿舎に住んでいた水力発電所四局の作業員とその家族、および出稼ぎ農民。
蔡部長は、「6月28日の早朝6時、矮子溝上流に住む現地村民117世帯557人は、早期警報によって全員避難した。矮子溝上流迂回路工区の作業員38人も、現地住民のサポートを受け、無事避難した」と語った。
土石流発生後、四川省政府の魏宏・常務副省長は、作業チームを率いて災害現場に到着、緊急救助作業に向けて以下4点の指示を出した。(1)災害救災指揮部を立ち上げ、救助作業を強化、捜索範囲を拡大すると同時に、一刻も早く行方不明者や死者の把握する(2)地質災害予防対策作業を抜かりなく進める。三峡公司の全施工部門は、しらみつぶしに精査を実施し、各地方の郷・村・コミュニティの住民のための災害早期警報・予測・予防作業を徹底的に見直す(3)行方不明者や死者に関する善後処理をしっかり行い、家族が落ち着けるよう取り計らう(4)今回の災害に関する詳細調査を徹底して行う-----。
消防救援隊員が現在、行方不明者の捜索を進めている。
「人民網日本語版」2012年6月29日