中国農業部加工局の張天佐局長は、2012農業科学技術創新発展フォーラムの第3回中国現代農業産業投融資サミットの席上、現在、中国の食糧生産後損失率が8%から12%であることを明かし、年間2500万トンを超える食糧が損なわれていると語った。野菜の損失率はさらに20%を超えている。うち、葉もの野菜は損失率30%以上でおそらく「年間中国では60%から70%の野菜しか有効利用されていない」という。
原因は、農作物の産地における初歩の加工(乾燥・貯蔵・鮮度保全)段階にあるという。長年、農家と専門の提携団体が勝手に作り出した加工品の割合は生産量の半分であり、遅れた設備や原始的な方法、旧式な技術が農産物を生産しても大きく損わせ、品質も落としてしまっている。
農業部の関係専門家の予測では、中国の生産後損失率は、それぞれ食糧7%-11%、じゃがいも15%-20%、果物15%-20%、野菜20%-25%と、先進国の平均値よりかなり高く、経済損失は3000億元以上で1億ムーの耕地への投入、生産に相当するものを無駄にしていることになる。
中央政府は損失削減対策に5億元を拠出
これを受け、今年、中央財政から専用資金として5億元が農産物産地の初歩加工プロジェクトに当てられた。損失減は増産に相当する。また張局長は初期段階の見積もりで、この損失減は年間100トンから150トンの食糧供給に相当するといっている。同時に、科学的に貯蔵、鮮度保全、乾燥することは市場の供給均衡に有利であり、農産物の安全性や品薄、供給過剰による市場の価格差平均化に役立つという。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年7月4日