フランス国営テレビ「フランス2」は、日本の男子サッカー代表のゴールキーバー川島永嗣選手に4本の腕をつけた合成写真を作り、優れたプレーを称えた。また、アナウンサーが「福島の原発事故の影響」とコメントしたことに、日本側は抗議した。
在フランス日本国大使館は10月16日午前、「フランス2」に対し、「東日本大震災と福島原発の放射能漏れ事故で被害を受けた被災者の感情を傷つける行為であり、非常に遺憾だ」と強く抗議した。
「フランス2」の13日夜放送のバラエティー番組で、司会者は12日に行われたサッカーの国際親善試合で日本が1-0でフランスを下したことに触れ、ゴールキーパーの川島永嗣選手の素晴らしいプレーを称えた。そのとき、画面に川島選手の腕を4本にした合成写真が映り、司会者は「福島の影響」と発言。観客からは笑い声と拍手が起こった。
日本の共同通信社によると、これは昨年の東日本大震災と津波による福島第一原発所の放射能漏れ事故が深刻な汚染問題につながったことを示している。
また、この発言はヨーロッパメディアからも非難され、ベルギーの夕刊は、「司会者は度を越えた」と論じた。フランスのあるウェブサイトも、発言は「低レベルの趣味」だとコメントした。
川島選手は現在、ベルギーのリールセSKに所属し、川島(KAWASHIMA)の英語表記が福島(FUKUSHIMA)と似ていることから、相手サポーターから攻撃されたこともある。
昨年8月、ベルギー1部リーグのある試合で、KベールショットACの一部サポーターが川島選手に向かって英語で「川島―福島」と叫んだことに川島選手は抗議し、審判は試合を数分間中止した。試合後、川島選手は目に涙を浮かべて競技場を後にし、「多くの侮辱は許せるが、これは違う」と話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年10月17日