大気汚染が深刻化している中国で、「新鮮空気」と銘打った空気の缶詰を販売し話題となった富豪の陳光標氏。3日に開幕した第12期全国政治協商(政協)第1回会議では、代表委員たちにこの缶詰を振る舞い、「まずこれを吸うと、気分が良くなり、頭もすっきりする」と独特のパフォーマンスで環境保護を訴えた。京華時報が報じた。
「両会」(政協と人民代表大会<全人代>)を13年連続で傍聴している陳氏によると、缶詰の中身は台湾省や江西省と湖南省の省境にある山・井岡山、陝西省延安市の工業汚染がない地域などの空気。販売は主に空気や水、土壌、環境などを大切にするよう訴えるのが目的という。
釣魚島(日本名・尖閣諸島)問題のデモで破壊された日本車のオーナー43人に中国産の車を無償で贈呈するなど、「慈善家」としても知られる陳氏は今年の計画について、「中国の発展が遅れている地域の清掃員や収入の少ない世帯に自転車を3万台贈呈し、エコな外出を呼び掛ける」とし、慈善活動や環境保護の分野の新たな活動を続けて行く考えを示した。