東日本大震災から丸2年 30万人が避難生活

東日本大震災から丸2年 30万人が避難生活。

タグ: 復興計画,原発事故,震災

発信時間: 2013-03-11 15:36:47 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

東日本大震災から2年目を迎えた11日、日本の各地では犠牲者を追悼する式典が実施される。この2年間、一時も休むことなく復興活動が続けられ、津波がもたらしたゴミ処理などはある程度進んでいるものの、家に戻ることのできない被災者が日本全国にまだ30万人いる。中国新聞網が報じた。

津波で発生したゴミ処理が、震災発生後1年目の日本政府の主な仕事だったが、2年目は、被災者の「帰宅」問題にめどをつけることだった。しかし、今年3月の時点で、宮城、岩手、福島の被災地3県で、災害公営住宅へ入居した住民はわずか56世帯と、建設が進んでおらず、避難生活を続けている被災者が日本全国にまだ30万人もいる。

被災地の中でも、海抜の低い宮城県南三陸町は、津波の被害が最も大きな地域の一つだ。同県では震災後の2年間に、破壊された建築物の取り壊しが全て終わり、津波がもたらしたゴミもすでに片付けられている。ただ、津波に家を破壊された人々はいまだに、仮設住宅での生活を余儀なくされている。公営住宅の建設が思うように進んでいないため、政府は、仮設住宅の入居期間を2015年まで延長することを決めた。この4年の間に、被災者は生計手段にめどをつけておかなければならない。

同町には現在、設備など条件の整った病院や学校がなく、仕事を探すのも至難の業。この現実を前に、多くの被災者が、他県への定住を余儀なくされている。政府は同村の復興計画の実施期間を8年後の2020年度と制定しており、被災者の「帰宅」への道のりはまだまだ長く、時間がかかりそうだ。

一方、復興特需にわく宮城県と対照的に、静けさが漂っているのは、震災当時、福島第一原発事故の影響をもろに受けた福島県だ。基本的な復興作業である住宅の除染作業も、今年2月の時点で、わずか15.9%にとどまっている。また、県民の健康管理や農林水産業の生産回復、中小企業の振興なども大きな課題だが、どれも見えない放射能との戦いを背景に困難を極めている。

原発事故をめぐり、政府の対応の遅れや政策の不明瞭さを背景に、改善する気配のない現状に堪忍袋の緒が切れ、他県へと移動する現地の人々が増加している。被災者らは、自分の家に戻るより、公共設備が整い、生活も便利な仮設住宅のほうが良いと感じるのだ。

統計によると、福島の住民のうち少なくとも6万人が県外に避難しており、5年以内は「帰宅」するのが難しいという。一方、ある調査では、同県の若者の3分の1がすでに実家を後にした。その主な原因は、放射能が体に与える影響への恐怖だ。若者が同県を去っているということは、未来を支える若い人材が流出してしまっているということである。一方、留まっているのは高齢者が多く、これもまた同県の復興に新たな課題を与えている。

今のスピードで人口流出が進めば、30年後には同県の人口の約37%に当たる73万人が流出すると試算する専門家もいる。

「人民網日本語版」2013年3月11日

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