北京市発展改革委員会の宋宇委員は5日、「五輪経済と首都の発展」をテーマとするフォーラムで発言し、次のように述べた。新華社が伝えた。 北京とこれまでの五輪開催都市とを比べると、発展段階や都市化のプロセス、都市そのものの特徴、外部環境などが根本的に異なるため、2008年の五輪開催後、北京の経済発展には全体として大きな変動や停滞現象は出現しないと予想される。 過去6回の五輪開催都市における五輪後の経済発展の実際の状況をみると、それぞれに一連の変動が出現し、「ポスト五輪現象」が多かれ少なかれ存在するが、その出方はさまざまで、影響の仕方にも大きな開きがある。開催都市の五輪後の経済状況の相違は、主に発展段階、都市の特徴、外部環境、開催モデル、五輪後の対応策などと密接に関連している。 発展段階を分析すると、北京は中等発展国に足を踏み入れた段階から、発展へ突き進む重要な段階に移行しつつあり、五輪開催のニーズと発展のニーズおよび都市化推進の内在的な方向性とがぴたりと一致している。 都市の特徴を分析すると、北京の常住人口は多く、消費市場はまだ飽和状態に達しておらず、地域市場や全国市場で大きな影響力をもっている。 外部環境を分析すると、中国は現在、発展水準が全体的に上昇する段階にあり、特に北京・天津・河北省の都市圏エリアには急成長の傾向がみられる。こうしたことが北京に良好な外部環境を提供している。 発展戦略プランにおいて、北京市は都市全体計画の修正や第11次五カ年計画(2006~2010年)発展プランの制定を通じて、五輪前後の相当長期間にわたる北京市の経済社会発展および都市建設管理について系統的なプランを立てるとともに、都市と農村の統一的発展、新農村の建設、重点新都市の立ち上げ、6大ハイエンド産業機能エリアの発展、調和社会の構築といった一連の重大な政策決定を行い、五輪後の経済の安定的な発展維持を十分に考慮した戦略的措置を打ち出している。 「人民網日本語版」2007年11月6日 |