2004年のアテネ五輪では、中国の王旭選手が日本の浜口京子選手に勝ち、中国のレスリング女子では初めてオリンピックの金メダリストになった。王旭選手は今回、ケガで五輪に出場せず、金メダル獲得への夢は、他の選手の肩にかかっている。
必ず金メダルを
北京オリンピック選手村が開村した7月27日、内外のメディアは、バスケットの姚明選手や陸上の劉翔選手などのスター選手を取り囲んで取材した。その時その傍らに座っていた3人の若い女子選手がいる。この3人は、北京オリンピックのレスリング女子フリースタイルに参加する、黎笑媚選手、許海燕選手、王嬌選手だ。
48キロ級に参加する広東省出身の黎笑媚選手は、まだ高校3年生。主なライバルは日本とウクライナの選手で、目標は3位だが優勝を目指して努力すると記者に答えた時、そばにいた許海燕選手は、「そうじゃなくて、必ず金メダルを取る」と口をはさんだ。
この3人の中でも性格が一番明るく、経験豊富なのが24歳の許海燕選手だ。2002年のプサンで開かれたアジア大会では、日本の伊調馨選手に勝って名を知られるようになり、2006年の世界選手権では銀メダル、2007年のアジア選手権では優勝、2008年ワールドカップ団体でも優勝した。今回の五輪目標は、「必ず金メダルを取る」だ。
72キロ級の王旭選手の代わりに、オリンピック出場を決めたのは20歳の王嬌選手。彼女のライバルは日本やブルガリアの選手だ。オリンピックのレスリング女子のこの階級で、連続して金メダルを取るという王嬌選手の決心は強い。言葉少ない王嬌選手はこう言う。「中国内でのレスリングはあまり注目されておらず、中国の社会はもっと女子レスリングに注目してほしい」
55キロ級の19歳の許莉は、昨年のワールドカップでアテネ五輪の金メダリスト吉田沙保里選手を下して優勝した。今回の北京五輪では多くの人がその実力に期待している。
日本の4選手
タイトル防衛を狙う吉田沙保里選手は、日本女子レスリング界を象徴する人物だ。2000年と2001年の世界ジュニア選手権で優勝、2002年のアジア大会でも金メダルを獲得し、世界選手権でも五連覇を達成した。
日本女子レスリングの「4強」は、吉田選手、伊調千春選手、伊調馨選手、浜口京子選手。この4人の選手は、初出場のアテネ五輪で金メダル2つ、銀メダル1つ、銅メダル1つを取った。30歳の浜口選手はアジア選手権で優勝し、北京五輪の代表にも選ばれた。伊調千春選手はアテネ五輪で銀メダルを獲得し、伊調馨選手と吉田選手は、共に去年9月の世界選手権で五連覇を達成している。
「チャイナネット」2008/08/07 |