北京オリンピックが8日に開幕する。日本の高村正彦外務大臣は、開幕に向けてメッセージを寄せた。
北京オリンピックの開幕を心よりお祝い申し上げます。中国の改革・開放30周年である本年に開催される北京オリンピックは、東京、ソウルに続き、アジアでは20年ぶりのオリンピックであり、これまでの中国の発展を総括し、世界の平和と繁栄への貢献についての中国の決意が示される場ともなることでしょう。中国国民にとって、長年の宿願であった本オリンピックの開催を、私も共に喜びたいと思います。
本年前半は、中国にとって四川大地震等多難な時期でしたが、中国政府及び国民の皆さんは、困難を乗り越え、オリンピックの成功に向け、多方面での準備を進めてこられました。我が国も、アジアの一員として、また、中国の発展を心から望む隣国として、北京オリンピックの成功のために協力を行ってきましたが、ここに改めて、北京オリンピックの開幕を心よりお祝い申し上げます。8日の開幕式には、福田総理も出席する予定となっています。多くの日本国民も、北京オリンピックの成功を応援すると共に、今後約2週間にわたって繰り広げられるスポーツの祭典に、期待に胸をふくらませていることと思います。
本年はまた、日中平和友好条約締結30周年の節目の年でもあります。日中関係は双方にとって最も重要な二国間関係の一つであり、本年5月と7月の二回にわたり胡錦濤国家主席が訪日され大きな成果を収めるなど、両国は「戦略的互恵関係」の構築を深めているところです。また、本年は日中青少年友好交流年でもあり、日中の青少年間の交流が盛んに行われています。国民レベルでも、日本選手団の旗手を務める福原愛選手は中国に卓球留学した経験があるなど、交流の裾野は益々拡大しています。スポーツは国境を越えるといわれますが、北京オリンピックを契機に、日中両国の国民間の幅広い交流がより一層進展することを期待しています。
最後に、今回のオリンピックが世界中からの祝福を獲得し後世に残る大会になること、日中両国をはじめとする各国の選手が持てる力を存分に発揮すること、日中関係の益々の発展、そして皆様のご多幸を心よりお祈り致します。
「チャイナネット」2008年8月8日 |