「ロシア」「経済参考報」は11日、各国が北京五輪に参加する代表団に投入した資金を分析する文章を掲載した。それによると、今大会で投資額が最も大きかったのはロシアだった。
今回ロシア代表団が宿泊するのは、フランス・バロック様式で建てられた、閑静な郊外にたたずむ5つ星ホテルのラファイエットシャトーホテルだ。総面積は200ヘクタールに及ぶ。ホテルの支配人によると、ロシアオリンピック委員会(ROC)の関係者だけでなく、ロシアの政府関係者、富豪、芸能人や多くの記者もここに宿泊しており、8月7~25日の18日間の宿泊費は450万ユーロ(約7億3754万円)に上る見込みという。
ROCが中国医学に基づく施術ができるマッサージ師を派遣するよう要求したため、ホテル側は中国医学の病院に頼んで専門家を派遣してもらったという。またホテルから会場への足を確保するため、代表団はすべての座席に飛行機のシートが使われるなど内装が豪華な大型バス5台を借り上げ、1台の一日当たりレンタル料金は4500元に達するという。
関係者に本場のロシア料理を提供するため、ROCは料理担当者150人を派遣するとしている。代表団の料理の基準はレベルが高く、一食当たりの費用は50~1千ユーロ(約8千~約16万円)に上るという。
おおまかな統計によると、ロシア代表団のホテルでの出費は、飲食代、ショー鑑賞代、通信費、各種スポーツ施設利用料、ホテル内のショッピングを合わせて約500万ユーロ(約8億1962万円)に上り、宿泊費を合わせると総額約1億元に達する見込みだ。
「アメリカ」米国代表団は北京師範大学を米国チームのトレーニングセンターに選び、選手の3分の2(400~500人)がここに滞在する予定だ。競泳のマイケル・フェルプスやバスケットボールのコービー・ブライアンといったスター選手もここに滞在する。同大のスポーツ施設や運動場を6週間借り上げるための支出は50万ドルに達する見込みだ。また代表団が北京で必要とする訓練器材などの設備の大部分は米国から直接運び込んだもので、その総額は少なく見積もっても100万ドルはくだらないという。
同大はメーンスタジアムの国家体育場「鳥巣」や国家水泳センター「水立方」から車でわずか20分の距離にある。今回米国からは多数の選手が参加するが、オリンピック村を出入りできるパスを持っていない選手も多く、出入りの手続きに時間がかかり、混乱が予想されるため、同大を利用することが決定した。
同大が約1億元を投じて建設した邱季瑞体育館は、5階建てで、バスケットコートが2面あるほか、室内テニスコート、体操練習場、室内陸上練習場、室内プールなどが完備しており、米国選手は時間を気にせずに練習ができる。
ある関係者によると、米国オリンピック委員会(USOC)がアテネ五輪で投入した資金は約700万ドルで、今回の北京五輪では約900万ドルに達する見込みだ。代表団は総勢2千人で、中国代表団に次ぐ規模だという。
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