北京五輪のために中国の気象衛星が総動員されている。航天科技集団公司が開発し、現在運用中の極軌道衛星「風雲1号D」、静止衛星「風雲2号C」と「風雲2号D」、そして軌道テスト中の次世代極軌道衛星「風雲3号A」がセンサーを研ぎ澄まし、風や雲の動きを観測している。「中国航天報」が伝えた。
11種類の先端観測機器を搭載し、90通りの観測手段を持つ「風雲3号A」は、250メートルの高解像度で幅広い地域の自然災害を監視、昼夜を分かたず気象観測を行っている。北京や五輪協力都市だけでなく、全世界の天候の変化を報告。2900キロ幅で地球を1日2回スキャンしている。搭載する大気赤外線垂直観測装置は地上30キロの範囲で3D観測を行い、五輪期間の天気予報の精度を大幅に引き上げている。
「風雲2号C」と「風雲2号D」の「姉妹衛星」は「2基観測、相互バックアップ」態勢で、中国の上空3万6000キロから天候の変化を静かに観測している。一方、「風雲1号D」と「風雲3号A」は地球の南北両極を結ぶ軌道を回り続け、全地球・全天候・3D・定量化観測を行っている。動と静の協調により、五輪期間の風や雲の変化は、すべて衛星の鋭い監視範囲に収められる。
五輪と増水期の特殊な気象観測ニーズに対応し、国家衛星気象センターは静止衛星2基の暗号化運用を始め、15分ごとの衛星気象図により、気象システムの連続的な変化の状況と発生・発展プロセスへの巨視的でリアルタイムな観測を実現した。
「人民網日本語版」 2008年08月12日 |