「今はただ落ち着いて、現実をしっかりと受け止めるだけです。必ず復活します!」劉翔の出場辞退は、コーチである孫海平にも少なからずのプレッシャーを与えた。孫コーチは記者会見の場で声を失った。劉翔に対する期待はそれほどまでに大きかったのだ。「私は決して弱音は吐かない性格です。今に見ていてください。私は必ず再起します」。
出場はままならなかった劉翔だが、彼は決勝の現場にはかならず姿を見せると明言した。チームメートである史冬鵬に声援を送るためだ。「彼には頑張ってもらいたい。今日、私は彼にエールを送ってきました。彼には何としても頑張ってもらいたい。彼には実力がある。決勝には進める。私は彼を信じています」。選手ではなく観衆として決勝をむかえる劉翔の無念がにじみ出る。
「本当に多くの方々が心配してくださっていることを感じます。これだけ多くの方々にご心配いただき、私を支えてくださる。本当に申し訳ない気持ちで一杯です。私自身、なすすべもありません。レース直前に、脚の不調を感じました。ジョギング程度でも痛みました。2週間前には12秒90ちょっとの記録が出たのに、今日になって、どうしてこうなったのか、自分でも信じられず、正直現実が受け止められなかった。もし出走していたら、かかとが・・・・とにかくもうダメでした!自分はもちろん走りたかった。ですからあのときの心境は、とても言葉ではうまく表せません。まさか自分が、北京オリンピックの予選で、敗退するなんて。しかしそれが現実でした。もっとも自分としては比較的冷静でしたが」。レースに出走できなかった劉翔自身、非常につらかったに違いない。
「人民網日本語版」 2008年08月19日
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