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地下鉄に「嫁いだ」厳嬋琳

家族への後ろめたさ

 

家庭での彼女はどうだろう。子供が口を開けて笑うのを見るたびに、疚しさを感じずにはいられない。「子供は以前ずっと、私に前歯が痛いといっていたんです。私は歯が生え変わる時によくある事だと思い放っておきました。病院にいって検査を受け、初めて前歯が曲がって生えていることに気づいたんです。」子供の前歯に残るその時の後遺症は、厳嬋琳の心に棘となって刺さったままである。

彼女の夫も地下鉄関係の仕事をしている。しかし不幸にも交通事故にあってしまった。厳嬋琳は病室に足を踏み入れた瞬間、思わず無意識に目を泳がせてしまった。顔に十何針も縫った痕があり、右足は骨折し、頭部が膨れ上がったその怪我人こそが自分の夫である、ということを彼女は信じられなかったのである。

厳嬋琳は自責の念から涙を流した。しかし涙を流しきったら、やらなければならないことは依然としてある。夫の世話をしながら、設計案を掘り下げていく。彼女は、苦しみの中でやるべき仕事を終わらせた。

2004年、厳嬋琳は地下鉄の検査の現場で、突然一本の電話を受けた。母親が頚椎症を発症したというのである。この知らせを聞いて、厳嬋琳の心は乱れた。しかし結局現場に留まり仕事を続けた。夜、帰宅した時には、母親の頭部や四肢は痙攣し、話すことすら困難な状態だった。病院へ連れて行くと、医師は責めるように言った。「どうしてもっと早く連れて来なかったんですか。」母親は医師の手を引っ張りながら、弱々しい声で「この子はとても忙しいんです。国のために働いているんです。」と厳嬋琳をかばうように言った。

現在、彼女は以前よりさらに忙しい生活を送っている。彼女は、息子と郊外に遊びに行く約束をしている。病床についている母になるべく付き添う約束もしている。しかしこれらの約束はまだ守られていない。彼女は言う。「もうちょっと待ってね。上海の地下鉄ネットワークが大体完成したら、私たちは一家一緒に乗りましょうね…」

「チャイナネット」2007/08/08

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