「中国の高速鉄道産業の発展段階が、『中国基準(スタンダード)』を打ち出すのにふさわしい時期を迎えている」。交通業界研究員の蔡建明氏は、証券日報の記者にこう語った。「2年近くの急速な成長を経て、中国の高速鉄道産業は国内外での大きな拡張を続けている。高速鉄道の『走出去(海外輸出)』は国内の生産過剰能力を解消することに役立つだけでなく、中国経済のモデル転換の大きな原動力にいえる。海外輸出が加速するのに伴い、高速鉄道技術も一層のレベルアップしている。今こそ『中国スタンダード』を確立すべきだ」と強調した。
中国工程院会員の王夢恕氏は「今後の高速鉄道の海外輸出は、単に車両などの製品だけでなく、設備や技術、基準などの全方位に広がっていく。製造工場を海外で建設することは、国内のエネルギー問題を緩和させるだけでなく、海外の雇用問題にも役立つものになる。これによってグローバル産業配置を構築し、中国鉄道の国際ブランドを打ち立てることができる」と語る。
先の蔡氏はまた「現在の高速鉄道技術はすでに相当高いレベルに達している。しかも海外市場の発展も良好であり、多くの発展途上国が期待を寄せている。“鉄は熱いうちに打て”という言葉があるように、今が中国スタンダードを世界に打ち出す好機だ。中国スタンダードが世界から認められれば、中国鉄道のブランドと威信は大幅に向上することになる」との見方を示した。