ある試算によると、中国では温室ガス排出物の約五分の一が農業から来ており、一方の農業温室ガス排出物はほとんどが中間投入物の製造や使用から来ている。残りの一部は土地を耕しなおす時に排出された温室ガスだという。中国では化学肥料1ムー当たりの使用量は欧米諸国の2倍-3倍、農薬の使用量はさらに数倍にも達している。これら投入物の量は農作物自身が必要とする分量を遥かに超過しており、場合によっては環境負荷能力さえ超えている。その結果は容易に想像できる。低層地下水が汚染され、地表水の富栄養化が進み、生態システムが衰退していく。また、作物の収穫後にわらを燃やすことによって大気汚染が一層深刻化になる。
今年の中央1号文書では、農業生態問題に関する包括的解決ガイドラインが提起されている。例えば、家畜の規模的飼育に対する環境アセスメント制度の確実、草原生態保護に対する補助金・奨励政策の実行、農業ノンポイント汚染源対策の強化等。もちろん、より多くの具体的な解決方法は科学研究機関、政府、企業による協同作業が必要で共に解決していかなくてはならないが、先決問題は汚染排出補償制度を構築することだ。汚染排出源から賠償金をもらい、特別項目に特別支出金を充て、汚染排出の外部コストを内部化し、破壊された環境資源に償ってもらうようにする必要がある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年2月3日