2015年は改革の全面的な深化の重要な年だ。このほど各地の両会(人民代表大会、政治協商会議)が閉幕に近づきつつあり、改革の進展に焦点を絞っている。改革の深化はこの1年間で、どのような成果を手にしたのだろうか?改革の経験を総括し、新しい一年にどのような手配を行ったのだろうか?
行政手続き、改善を推進
遼寧省の李希省長は、遼寧省第12期人民代表大会第4回会議の政府活動報告の中で、「政府から提供されるすべての情報は、真実・客観・正確である必要があり、一般人に嘘をつくことは絶対に許されない。発言を実行に移し、約束を必ず守る」と表明した。遼寧省は2014年に、783件の省級行政手続きの職権を取り消し、下部組織に移譲した。遼寧省は2015年にさらに一部の行政手続きの職権を移譲し、手続きを大幅に削減し、法的・経済的手段により経済を管理することになる。
上海市第14期人民代表大会第3回会議が閉幕した。楊雄市長は閉幕後に開かれた上海市政府記者会見で、上海自由貿易区の2015年版「ネガティブリスト」は更に開放度と透明度を高めると表明した。別の行政権リストの試行も一部の区・県で進められており、行政権の全リスト化により、リスト以外の権力を認めない方針だ。楊市長は、「上海自由貿易区は2015年に28.78平方キロメートルから120.72平方キロメートルに拡大し、陸家嘴金融貿易区、張江ハイテク産業開発区、金橋開発区を範囲内に収める」と述べた。
各地が経済成長率を下方修正
各地の今年の両会を見ると、GDP成長率の目標が引き下げられており、政府が国民生活の改善といった議題を重視していることが分かる。
GDP成長率にこだわらないのは、より質の高い発展を目指すためだ。統計データによると、すでに26の省・自治区・直轄市が今年のGDP成長率の目標を引き下げており、上海市に至ってはGDP成長目標を取り消し、「経済の安定的な成長」と触れるに留まっている。青海省第12期人民代表大会第4回会議において、同省は自らGDP成長率の目標を8%に引き下げ、生態保護をより積極的に推進するとした。