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商売繁盛よみがえった質屋
発信時間: 2009-08-26 | チャイナネット
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車、預かります

人々の生活が豊かになるにつれ、都市部では休日を利用して旅行することが生活の一部となってきた。特に10月1日の国慶節と春節の大型連休中、家族揃って他省や海外旅行に出かけることが多い。旅行で家を長期にわたって空けるとき、マイカーの保管は頭痛の種だ。そういった人々の悩みに応えるように、金銭を借りずに金利相当分だけ払って、高級車の短期の駐車場代わりに利用するという今までにない新しい使い方が出てきた。

北京のある高校で教師をしている李さんは、マイカーを預けるのが目的で、自分の愛車を質に入れた。

上海のある質屋の駐車場。ずらりと並んだ質入れの高級車(東方IC)

「学校が冬休みになったので、一家揃って旅行に行く予定です。しかしアパートの駐車場は露天なので、留守中、車に傷がついたり盗まれたりする可能性があり心配です」

李さんの一カ月の車保管料は500元以内。北京の一般的なマンションの場合、駐車料は一カ月400元前後。安全性などの補償はもちろん含んでいない。高級駐車場は比較的サービスが充実しているが、米国ドルでの支払いだったり毎月の費用が数千元もかかったりしてしまう。

ところが、質屋での車の保管は、たとえば、BMWやベンツといった高級車一台に対し、質入れ一カ月で最低貸付金は一万元程度、保管料は470元のみだ。さらに顧客の要求にあわせて、洗車などのオプションサービスもあり、4.7%のサービス代を支払えば代行してくれる。

このように車の保管を受け付けている質屋は、現在、閉架式の駐車場を備えており、専門スタッフが24時間勤務し、安全面が十分保障されている。車を質入れする際、車の走行距離を記録でき、質屋から出すとき、持ち主は自分の車が不法に使用されていないかどうかを確認できる。

安心と良質のサービスで、質屋を駐車場代わりに利用するマイカー族が、次第に増えてきている。

中国の質屋業

中国の質屋業は1800年以上前の南北朝時代の寺院の「質庫」がはじまり。かつて質屋業は、融資を主とし、銀行業の元祖となった。「先に質屋業があり、後に銀行がある」という説がある。1949年、新中国が成立後、質屋業は搾取階級の道具と見られ、1956年に完全に消滅した。

1987年、四川省に「成都市華茂典当服務商行」が設立された。これが中国で初めて復活した質屋である。1992年12月1日、北京市の「金宝典当行」が正式に開業した。これは、中国の質屋業の全面的な復活を示している。2007年年末、中国の質屋は2930社あり、出先機関は182にものぼる。

 

「人民中国インターネット版」より 2009年8月26日

 
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