春の花が咲き誇る季節、中国の胡錦涛国家主席は5月6日から、日本への公式訪問を始める。中国の国家元首が日本を公式訪問するのは10年ぶりで、これは中日関係の厳しい「冬」を乗り越えた「暖かい春の旅」と呼ばれている。
今回の公式訪問の実現は決して容易なことではない。中国現代国際関係研究院日本研究所の馬俊威主任は、「2006年、安倍晋三前首相は小泉純一郎元首相に替わって首相に就任した後、始めての訪問先を中国に選び、中日間で6年間も中断していた首脳同士の相互訪問を再開した。この訪問は『氷を破る旅』と呼ばれた。半年後、中国の温家宝首相が日本訪問を行い、中日関係における多く問題を解決したことで、これは『氷を溶かす旅』となった。今の福田康夫首相の姿勢は、安倍前首相より、もっと中日関係を重視していると見られる」と述べた。
中日関係は『中日共同声明』、『中日平和友好条約』、『中日共同宣言』という3つの政治文書に基づいて、構築されてきた。今回の胡錦涛国家主席の訪問について、清華大学国際関係問題の専門家、劉江永さんは、「中日関係の基本的な枠組みについて、3つの政治文書の基本的な原則を引き継いで、堅持した上で、未来に向けた発展にふさわしい部分も入ると思う。中日両国は1998年に、平和と発展に向けた友好関係を打ち出した後、今は戦略的互恵関係を築くことで共通認識に達した。今回は、これら2つを融合させた上で、新しい見解を生み出すことになるだろう」と語った。
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