この報告については、今会議で最終的に審議・採択され、新華社から発表されるものが基準となります。
二〇一一年度中央と地方予算の執行状況および
二〇一二年度中央と地方予算案についての報告
二〇一二年三月五日
第十一期全国人民代表大会第五回会議にて
中華人民共和国財政部
代表のみなさん
国務院の委託を受けて、ここに二〇一一年度中央・地方予算の執行状況および二〇一二年度中央・地方予算案を第十一期全国人民代表大会第五回会議に報告し、審議を願うとともに、全国政治協商会議の委員のみなさんにもご意見を求めたいと思う。
一 二〇一一年度中央・地方予算の執行状況
二〇一一年は、中国共産党の確固たる指導のもとで、全国の各民族人民が心を一つにして団結奮闘し、各地区・各部門が中央の定めた政策や活動計画を全面的に貫徹し、第十一期全国人民代表大会第四回会議で採択された関連決議を真剣に実施し、科学的発展というテーマと経済発展パターン転換の加速という主軸をしっかり踏まえて、マクロコントロールを強化・改善した結果、国民経済がマクロコントロールの所期目標に向かって発展し、人民の生活がたえず改善され、改革開放がひきつづき深化したことで、第十二次五ヵ年計画の幸先のよいスタートを切ることに成功した。こうした成果に支えられて、財政の発展と改革がいっそう進んだため、二〇一一年度予算の達成状況は比較的良好であった。
(一)公共財政予算の執行状況
全国(中央と地方)の財政収入は一〇兆三七四〇億一〇〇万元で、二〇一〇年度と比べて(以下同)二四・八%伸びた。これに中央予算安定化基金から予算に組み入れた一五〇〇億元を加え、歳入総額は一〇兆五二四〇億一〇〇万元となった。全国の財政支出は一〇兆八九二九億六七〇〇万元で、二一・二%伸びた。これに中央予算安定化基金へ補充した二八九二億元と地方財政の翌年度繰越明許費支出一九一八億三四〇〇万元が加算され、歳出総額は一一兆三七四〇億一〇〇万元となった。全国の歳入・歳出総額の差額は八五〇〇億元であった。全国の財政収支の内訳は以下の通りである。
中央財政収入は五兆一三〇六億一五〇〇万元で、予算の一一一・九%を達成し、二〇・八%伸びた。これに中央予算安定化基金から組み入れた一五〇〇億元を加え、歳入総額は五兆二八〇六億一五〇〇万元となった。中央財政支出は五兆六四一四億一五〇〇万元で、予算の一〇三・八%を達成し、一六・七%伸びた。そのうち、中央レベルの支出は三・三%増の一兆六五一四億一九〇〇万元、地方への租税還付と移転支出は二三・四%増の三兆九八九九億九六〇〇万元であった。これに中央予算安定化基金へ補充した二八九二億元が加算され、歳出総額は五兆九三〇六億一五〇〇万元となった。これを歳入総額から差し引くと、赤字額は六五〇〇億元で、予算赤字を五〇〇億元下回った。二〇一一年度末時点の中央財政の国債残高は七兆二〇四四億五一〇〇万元で、年度予算限度額の七兆七七〇八億三五〇〇万元以内に抑えた。
地方レベルの収入は五兆二四三三億八六〇〇万元で、これに中央からの租税還付と移転支出三兆九八九九億九六〇〇万元を加えて、地方の歳入総額は九兆二三三三億八二〇〇万元となり、二六・六%伸びた。地方財政支出は二五・一%増の九兆二四一五億四八〇〇万元で、これに翌年度繰越明許費支出一九一八億三四〇〇万元が加算され、歳出総額は九兆四三三三億八二〇〇万元となった。地方財政収支の差額は二〇〇〇億元であった。