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「7.5」事件は組織的かつ計画的犯行
発信時間: 2009-07-21 | チャイナネット

一連の事実と多くの細かな裏付けから浮き彫りとなった組織的特徴や実行手段のみならず、暴力行為に使用された道具、人員の構成、攻撃目標などは全て、ウルムチ「7.5」暴力事件が組織的かつ計画的な犯行で、人々を恐怖に陥れることを図った深刻極まる暴力犯罪事件であった事実を示している。「新華社」が伝えた。

▽公共の場所で騒動、その陰で暴力

公共の場所で大勢が集まって騒ぎを起こし、市民の注意を引き、警察を出動させる。その陰で、暴行・破壊・略奪・放火行為が行われた。これが「7.5」暴力事件の際立った特徴だ。

5日18時ごろ、人民広場に集まる人々の群れが出来た。そこでは、ひっきりなしに携帯電話をかける人、ショートメッセージを発信する人、スローガンを叫ぶ人などが、市民の足を止め集まるよう扇動した。広場に集まる人の数はどんどん増えていった。

大量の警官が市内各地から動員され人民広場に集まった20時ごろ、自治区公安庁指揮センターは情報を受けた。これによると、一部の暴徒がウルムチ市南部二道橋一帯で、小規模の暴行・破壊・略奪・放火行為を行い始めた。それに続き、暴徒はパトカーを破壊・放火し、ガードレールを倒して交通の流れを妨げ、路上を走る市バスや自動車、道路沿いの商店を壊し、罪なき市民を暴行した。都市中心部の広場に人々が不法に集まると同時に、中心部を離れた地域の暴徒は、暴行・破壊・略奪・放火行為を始めたのだ。

▽女が扇動 男が暴力実行

公安機関の暴徒に対する第一審の内容から、暴徒の多くはウルムチ市外から来ており、中でも暴動の扇動者の服装や外見的特徴が良く似ていることが明らかになった。

今回の暴力犯罪事件で、目撃者の証言や監視録画に、白・黒・茶色の服と黒い頭巾を身につけた若い女たちと青いTシャツを着た若い男たちが何度も現れた。女たちは案内・扇動・組織役、男たちは暴力実行役だった。

警察によると、女たちの服装は、ウルムチではほとんど見られない大変特殊なもので、このような身なりの人が頻繁に見られる事態は尋常ではないという。

▽集中発生した暴力事件

21時ごろ、事件は全面的に急展開した。新疆公安庁指揮センターが同時刻に受けた情報によると、ウルムチ全市50数カ所で暴行・破壊・略奪・放火事件が集中発生し、通行人、市バス、自家用車、商店、住宅、政府機関、公安武装警察、宣伝機関などを標的とした暴力・襲撃行為が多発した。同指揮センターは、各地区から救援を求める情報を絶え間なく受け取った。

ウルムチ120番救急センターによると、救急を求める電話が最初に入ったのは20時23分で、後泉街で暴乱が発生し、負傷者が出たという。これに続き、数えきれない救急要請の電話が多くの地域から入り、救急センターの電話回線30本がパンク状態になり、システムの処理能力を超えた。

公共安全研究に長年携わっている専門家は、今回の事件について、「事件前の綿密な計画と事件発生中の厳密な組織行動なしに、あれほど多くの人間が、ほぼ同じ時刻に、50カ所で、同じようなやり方で暴行・破壊・略奪・放火行為を行うことは不可能だ」と分析している。

▽事件前、刀類が大量に販売

暴徒が暴力犯罪に用いた道具のほとんどは、石、レンガ、木製棒、鉄棒などだったが、刀や銃もあった。公安機関と一部の民衆が集めた道具の一部を見ると、レンガの多くは、道路両側に床材として貼られた化粧タイルを剥がしたもので、木製棒と鉄棒の出所は様々だった。事件当日5日の2,3日前から、刀類が異様に良く売れたことを覚えている市内の商店主もいた。

公共交通機関を破壊し、交通を遮断し、大きな範囲で混乱を生み出すことは、今回の暴乱事件での主な手口だった。ウルムチ公交集団傘下の栄盛公司が保有する車両300台のうち、3分の1が破壊された。同社は、放火の手口から見て、暴徒は車の構造を十分熟知しており、事前に放火方法を研究した可能性が高いという見方を示している。

▽攻撃の標的は明らかに党・政府機関

今回の事件で、暴徒の攻撃を受け武装警官1名が死亡、数十名が負傷した。自治区・党委員会、公安武装警察特別警察消防駐屯地、メディア、民族幹部が集中的に住む住宅地などが攻撃を受けた。これらの事実はいずれも、今回の事件が決して普通の暴力事件ではないことを明示している。

自治区公安庁によると、「7.5」事件で深刻な被害を受けた大湾派出所は、暴徒約百名の攻撃の的となったという。ウルムチ消防支隊指揮学校には暴徒数百名、民族幹部が集中的に住む住宅地には暴徒20名が押し寄せ、襲撃した。専門家は「組織や背後で指示する人間がいなければ、群衆が起こす騒動は、党・政府機関、武装警察公安駐屯地、メディア機関を攻撃の的とはしないのが一般的だ。彼らの企みは普通の暴力事件の範疇をはるかに超えたものだ」と分析している。(編集KM)

「人民網日本語版」2009年7月21日

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