米国の対アフガニスタン新戦略の実施に伴い、米・アフガン両政府は今年に入ってから戦略を調整し、タリバン穏健派の取り込みを主要目標としている。特に大統領選を間近に控えたカルザイ政権は、この方面での大きな進展を強く望んでいる。(文:傅小強・中国現代国際関係研究院対テロ研究センター主任)
駐アフガン英軍の作戦区域は、ヘルマンド州などタリバンの活動が比較的活発な南部に集中している。7月初めの「剣の一撃」作戦以降、タリバン武装勢力の報復の激化により英軍は痛手を負い、ブラウン政権は国内で大きな圧力にさらされている。英国は米国の対アフガン新戦略や、タリバン穏健派の取り込み政策が効を奏して、アフガンでの軍事的圧力が緩和されることを強く望んでいる。
外国軍がアフガンから撤退しない限り、アフガン政府との協力はあり得ないという、タリバン側の基本原則に変更はないが、これと協力する緩んだ武装勢力を制約するすべは彼らにない。特にいくつかの地方軍閥は、経済的利益に容易になびき、政府と政治的取引を結んでいる。たとえば北部バードギース州の一地区の地方タリバン指導者は、カルザイ政権との一部停戦を発表し、域内住民の大統領選への投票を保障している。
「人民網日本語版」2009年7月29日 |