呉邦国・全国人民代表大会(全人代)常務委員長の米国公式友好訪問を前に、周文重・駐米大使が人民日報の取材を受け、「国交樹立以来30年間、中米関係は非凡な過程をたどってきた。中米関係は現在、新たな歴史的出発点に立ち、重要な発展のチャンスを前にしている。各分野での協力には巨大な潜在力がある」と表明した。周大使は、次のように述べた。
政治面では、中米両国は緊密なハイレベル往来を維持している。両国の指導者は昔は1回会うのも珍しかったが、現在では1年に何度も会談し、常に連絡を取り、中米関係の健全で安定した発展の推進に、掛替えのない独特の役割を果たしている。今年4月に胡錦濤国家主席とオバマ大統領はG20ロンドンサミット期間中に成功裏に会談し、21世紀の積極的・協力的・包括的な中米関係の構築について重要な共通認識に至り、新時代の中米関係の深いレベルの発展に方向性を指し示した。中米間には現在すでに60余りの対話・協議・協力枠組みがある。特に戦略対話は全く新たに創設されたもので、両国の相互信頼を強化し、協力を深めるうえで重要な場となっている。今年7月には初の中米戦略・経済対話がワシントンで成功裏に開催され、中米関係を新たな段階へと押し上げた。経済貿易面では、中米はすでに第2の貿易相手国であり、2国間貿易額は国交樹立当時の24億ドルから、08年は3300億ドル以上へと、30年間で120倍以上に増加し、両国民に確かな利益をもたらしている。
教育、文化、科学技術分野での交流・協力もたゆまず拡大し、両国共に多くを得ている。民間交流も日増しに緊密化し、両国民間の相互理解と友情を深めている。世界金融危機、気候変動、テロ、大量破壊兵器拡散防止などグローバルな試練への対策、および朝鮮半島やイラクの核問題など国際・地域問題の処理における両国の協調や協力は大きな成果を上げ、両国関係は戦略的影響とグローバルな意義を次第に増してきている。
国情、発展水準、文化、伝統が異なるため、両国間には当然、さまざまな隔たりがある。だが両国間の共通利益が第一であり、米国の中に中国があり、中国の中に米国があり、利益が融合する両国関係の構図は日に日に深まり、「同舟相救う」が両国各界に共通する信念となっている。中米関係の強化が両国民の根本利益に合致するのみならず、アジア太平洋地域、さらには世界の平和、安定、発展、繁栄にプラスであることは、事実によってすでに証明されているし、今後も証明され続けるだろう。
「人民網日本語版」2009年9月7日 |