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新ポジション、新枠組、新しい道のり② |
発信時間: 2009-11-19 | チャイナネット |
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―2009年中米首脳会合の傍聴記
中米首脳の共同記者会見には、400人の世界各国の記者が集まった。記者たちはそれぞれ関心を抱いている問題を持ち寄り、胡錦涛主席とオバマ大統領の言葉からその答えを探そうとしていた。 胡錦涛主席は「今の国際情勢には、複雑で深刻な変化が生じ、グローバル化の挑戦は増え続けている。そして世界各国の相互依存が日々緊密化する中、より国際協力を強化しなければならない。そして新しい情勢の下、中米両国は人類の平和や発展にかかわるいくつかの重要な問題で、幅広い共通利益や広大な発展の空間がある」と語った。 オバマ大統領は「21世紀の重要な挑戦は、気候変動や核拡散、経済の回復にかかわらず、単独の行動で直面することはできない。そのため米国は、中国が国際舞台でより大きな役割を果たすことを歓迎している。中国は金融危機の中で真っ先に回復した最大の発展途上国であり、米国は金融危機で最もひどくダメージを受けた最大の先進国だ。両国の相互作用は世界に影響を及ぼす」と述べた。 去年に発生した国際金融危機は、各方面の力の対比の変化を加速させた。米国は相変わらず世界一の経済体で、今だに金融危機の影響から完全には抜け出していない。中国、ロシア、ブラジル、インドなどの発展途上国が集団的に台頭している国際社会の新しい枠組みの中で、世界はさらに中国の声に注意を払い、中国の朝鮮やイランの核問題、中東問題など地域的な問題への積極的な参加は、世界から高く評価されている。 国際社会の新しい情勢の中で、中米の協力はより重要である。金融危機、気候変動、エネルギー安全保障、環境保護など世界的な挑戦に両国は手を携えて対応しなければならない。オバマ大統領は「中国とのパートナーシップで、私たちはまれに見る深刻な金融危機から脱出でき、米中パートナーシップは危機の対応に重要な役割を果たした」と語った。 そしてオバマ大統領はこう強調する。「世界で中米が一致しなければ、解決できる世界的な問題はほとんどない」。胡錦涛主席も同様に中米関係の重要性を認め「中米関係の維持と促進は双方の共同責任である。中国は米国とともに中米関係が引き続き健全でかつ安定して発展するよう促し、両国および世界の人たちに幸福をもたらすことを願っている」と述べている。 今年は中米国交樹立30周年である。オバマ大統領の訪中は、歴史をじっくりと見て次の段階の道のりを考えるチャンスを提供した。胡錦涛主席はオバマ大統領との会談で、中米関係の発展のために、①中米の戦略的な相互信頼を持続して促進する、②密接なハイレベルの交流や各レベルの対話による協議を維持する、③マクロ経済と金融政策の協調を強化する、④引き続き各分野の交流と協力を促進する、⑤様々な地域や世界的な挑戦に共同で対応するという、5つの重要な見解を打ち出した。 21世紀における中米関係の戦略性と世界性は日々顕著になっており、胡錦涛主席が打ち出した5つの見解は、中米関係の戦略的な内容を強化かつ豊かなものにし、中米関係の新しい道のりの方向を明らかに示すものとなった。 中米が共同でよりすばらしい未来を切り開くことができるかどうかは、双方が戦略的な相互信頼を樹立するかどうか、そして歴史から経験を汲み取ることができるかどうかにかかっている。つまり温故知新だ。オバマ大統領は上海を訪問した時にこの諺を引用しているが、今回の訪中でオバマ大統領が中国や中国の未来への理解をいっそう深めるてくれることを願っている。 中米が国交を樹立してから、両国の間には時に摩擦が起り、多少の紆余曲折を経たが、オバマ大統領はこの期間について「私たちは過去30年に挫折や挑戦にぶつかり、中米関係には困難や食い違いもあった。しかし中米は必ず敵だという考え方は一定不変のものではないということだ」と語っている。 実際、レーガン元大統領、ジョージ・H・W・ブッシュ元大統領、クリントン元大統領、ジョージ・W・ブッシュ元大統領も最終的には中国と握手することを選んだ。胡錦涛主席は「両国の国情は違い、相違があるのは当然だ。重要なのは互いの核心的な利益や重要な関心を尊重し配慮することである」と中米間の相違をはっきり述べている。 「チャイナネット」 2009年11月19日
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