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日米同盟に影を落とす普天間移設問題
発信時間: 2010-01-14 | チャイナネット

 

米国のクリントン国務長官と日本の岡田克也外相はハワイで現地時間12日午前、約80分間の会談を行った。普天間米軍基地の移設問題が重点的に話し合われたが、問題の解決には至らなかった。

会談でクリントン長官は、米軍普天間基地を沖縄県名護市のキャンプ・シュワブ沿岸部に移設するという06年の日米合意の早期履行を日本側に求めた。岡田外相は「日本政府は両国間にすでに合意があることを理解している。鳩山首相は5月までに結論を出すとしている」と説明し、米側に理解を求めた。

米日は06年にキャンプ・シュワブ沿岸部への移設で合意したが、昨年9月の鳩山政権発足以来、与党民主党は沖縄県外または国外への移設を要求。同年12月には、2010年5月までに結論を出すと宣言した。

中国社会科学院日本研究所政治室の王屏主任はこの問題について「今回の日米外相会談で双方は、焦眉の急である普天間移設問題について、依然としてそれぞれの立場を表明しただけだった。米国は沖縄駐留の継続を望み、日本側は『仏の本国送り』を焦った」と指摘する。

日米間には巨視的な外交戦略構想(日米同盟と東アジア共同体の軽重の問題)以外に、具体的な問題として米軍基地移設問題などが横たわる。普天間基地移設問題は現在行き詰まっている。沖縄県民は県外移設を求め、日本の左翼政党も米軍の撤退を望んでいる。民主党は結論を5月まで先送りする方針を堅持している。この問題における鳩山首相の発言は、いつもはっきりとしない。このため今回の日米外相会談は当たり障りのないやりとりをしただけで、実際の意義よりも象徴的意義の方が大きかった。

民主党は政権掌握後、日本政治の刷新だけでなく、外交面で「胸を張り、頭を上げる」ことも狙っている。戦後60年間、日本の政治・外交は米国次第で左右されてきた。日本は経済的には先進国第2位につけたが、米国はそれが自らの国益への脅威であるとひとたび判断すると、「プラザ合意」で円高を誘導し、日本経済を再起不能にした。日本はこれに強い不満を抱き続けた。中曽根康弘元首相の「戦後政治の総決算」から、小沢一郎氏の「普通の国」論まで、米国による統治への挑戦でないものはない。

今年は日米安保条約締結50周年にあたるが、日米関係はこれを祝うような状況ではない。戦後60年余りの実践によって、日本はついに、「安保理常任理事国入り」問題であれ、朝鮮半島問題であれ、日米の利益は決して完全に一致するものではないということを、はっきりと認識したのだ。米国は常に自国の利益を最優先する。このため今後も日米関係は多くの試練に直面するだろう。

「人民網日本語版」2010年1月14日

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