東海で実弾射撃演習を行う中国海軍
「大公報」6日付けで掲載された中国人民大学国際関係学院の専門家の分析によると「航空母艦は米国の戦略能力の象徴である。米国の航空母艦が中国周辺海域に現れるのは非常にまれで、この数年間でも2度現れたに過ぎない。米国の航空母艦が黄海での米韓合同軍事演習に派遣されるとすれば、中国の核心となる地区に最も近づく戦略の一つとなる。中国は当然のことながら、おおいに不満を露わにすべきである」と述べられている。
米韓合同軍事演習は本来、韓国哨戒艦「天安」沈没事件が原因とされているが、実質的な効果として、中国への牽制といった印象を人に与えている。またこのような動きは、朝鮮半島の緊張状態をさらに激化させることになるだろうと分析されている。
香港「信報」の5日付の記事によると、中国はこの度初めて、南中国海と台湾、チベットと新疆ウイグル自治区などの問題を、中国存立のための「生命線」であると位置づけた。その言葉の意味として「南中国海の領海権問題に関して中国は一歩も譲らない」という態度を米国側にはっきりと表明している。中国は新たな海洋戦略を制定および調整したと言ってもよいだろう。南中国海問題の敏感度が増大することを表明しただけでなく、米中両国の対立の中で、この度中国は積極的な攻めの姿勢を示したことになる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年7月9日