日印両政府は6日、外務・防衛次官級対話(2プラス2)の初会合をニューデリーで開いた。広範かつ敏感な議題を話し合うこの対話によって、両国の協力も新たなレベルへと引き上げられる。「中国新聞網」が伝えた。
今回の「2プラス2」の焦点は3つある。第1の焦点は、防衛協力の拡大だ。双方は海賊対策における海上自衛隊とインド海軍の連携などについて議論したほか、パキスタンなどの地域情勢についても意見交換した。特に注目されるのは、洋上での合同軍事演習の実施も議題に上ったことだ。最近、中国の周辺で頻繁に軍事演習が行われ、南アジア情勢も複雑化している。日本とインドがこの時期を選んで軍事演習を行うことが、現在の地域情勢にとって良いニュースでないことは明らかだ。
第2の焦点は、原子力協力の推進だ。インド側は日本との原子力開発にかなり大きな興味を示しているし、日本側も原発建設・輸出を非常に重視し、インド市場の開拓を望んでいる。協力の土台はすでにあるのだ。日印両政府は6月末に原子力協定交渉に入った。インド側は年内に締結できると見ている。インドは「核不拡散条約」に加盟していない。
第3の焦点は、国連安全保障理事会改革での協力だ。
だが今回の「2プラス2」では、中国の国防問題までもが議論された。日本の民主党は先日発表した参議院選挙のマニフェストで、「インドなどとの防衛協力を推進する」とともに「中国に国防政策の透明性向上を求める」としている。また、日本の世論は日印の協力強化の動機を分析する際、「中国を牽制」または「中国の台頭とのバランスを取る」ことを突出させる傾向にある。このような論調は懸念せざるを得ない。
日印対話はすでに多くの敏感な問題に触れており、東アジアおよび南アジアの政治・安全保障情勢の敏感な神経を逆なでしている。両国の協力が今後どのように深められていくのか、外国は注視し続けるだろう。
「人民網日本語版」2010年7月9日