中日間の関係をより強固に
長年に渡って中日関係は数々の障害に悩まされてきた。だが、一衣帯水の隣国であることは古今、変わらぬ事実である。中日両国政府は長期に渡り、中日3つの文書(1972年の中日共同声明、1978年の中日平和友好条約、1998年の中日共同宣言)の精神に則り、常に友好関係の構築を保とうと努力してきた。いずれかの国に自然災害が起こった場合、率先して支援活動を行なってきた。温総理がこの度述べたように、中日両国の国民間の友好的な関係を築くことは、双方の国民に利をもたらすものであり、またアジア諸国ないし全世界の平和および繁栄を導くものなのである。
温総理のこの度の訪日は、中日友好関係をより強化させるものとなった。大地震による津波被害および原発事故の対応に対する中国政府の支援の意を表明しただけでなく、被災地の生活再建への道に光を灯すことになった。
この度の大震災が起こってからというもの、日本の経済は大きな打撃を受け、行政も混乱を極めている。中でも、食品などが信用を失い、市場は壊滅的なダメージを受けている。5月19日、中国大使と会見した松元福島県副知事は、「地震後、福島県はさまざまな風評のあおりを受けてきました。一例を挙げると、福島県産の野菜は放射能汚染されているから食べてはいけない、などといったことです。このような中で、中国および韓国の首相が福島県を訪問下さったことは、福島県が安全であることを、身を以って証明して下さったということであり、福島県が今の難局を乗り切るのに大きなチャンスを与えてくれたのだと思います」と述べている。
震災地域において、中日韓の首脳らによる福島県産の食材を食べるというパフォーマンスが行われ、被災地の食品であっても検査に合格したものはいずれも安心して食べることができることがアピールされた。温総理はまた、日本国民が自信を以ってこの苦境を乗り越えようとすれば、必ず再建は可能だと述べている。中日間の交流・協力関係をより一層深め、中日間のパートナーシップを促進すれば、中日関係はより強固なものとなり、中日両国およびアジア諸国に繁栄をもたらすことになる、と発言している。温総理のこの度の訪日は、大変意義のある訪問であったと思われる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年5月24日