中国政府ウェブサイトに先日掲載された「財政教育支出の一層の強化に関する国務院の意見」は「2011年1月1日より、各地方政府は同年中に入札、競売、合意などの形で国の土地使用権を譲渡することで得た収入から、土地収用と立ち退き保証、土地開発などの支出を差し引いた額の10%を教育資金に計上しなければならない。具体的方法は財政部が関係当局と共に定める」と明記している。これは「国家中長期教育改革・発展計画綱要(2010--2020年)」で打ち出した、2012年までに国の教育支出の対GDP比を4%に引き上げるとの目標の達成に向けた措置の1つだ。
国務院は教育資金の収入源を増やすために、内外資企業と個人の教育費付加制度の統一、地方教育付加徴収の全面的な開始、土地譲渡益の一定の割合での教育資金への計上を決定するとともに、各地方政府に対して資金の徴収と管理を強化し、勝手に減免せず法に基づき規定の額を徴収するよう指示した。また「前記収入は全額地方教育事業の発展に充てること。この収入を理由に本来公共財政予算から支出すべき教育資金を減らしてはならない」としている。
財政部の統計によると2010年度の国有地使用権譲渡収入は2兆9109億9400万元で、土地収用・立ち退き補償などに1兆3395億6000万元が支出されている。2001年から2010年までに公共財政の教育支出は2700億元から1兆4200億元へと年平均20.2%増加。財政支出に占める教育支出の割合は14.3%から15.8%に増加し、最大の支出となっている。
「人民網日本語版」2011年7月4日