外交部の劉為民報道官は11日の定例記者会見で「黄岩島(スカボロー礁)に対して中国は争う余地のない主権を有する」と言明。黄岩島海域でいわゆる「取締り」を実施しようとするフィリピン側の行為について中国の主権の侵害だと非難し、これ以上もめ事を起こさないよう促した。
劉氏は中国漁船が黄岩島海域でフィリピンの軍艦と巡視艇に妨害された件について、同国に厳正な申し入れを行ったことを明らかにしたうえで「黄岩島海域でいわゆる『取締り』を実施しようとするフィリピン側の行為は中国の主権の侵害であり、南中国海の平和と安定を守り、事態の複雑化や拡大化を防ぐとの両国間の共通認識にも反している」と指摘。すでに政府公務船を黄岩島海域に派遣し、中国側漁船と漁船員の安全を確保したことを明らかにした。
また「黄岩島は中国固有の領土であり、中国が争う余地のない主権を有するということを重ねて言明する。われわれはフィリピン側に対し、両国の友好と南中国海の平和・安定の大局に立ち、新たなもめ事を起こさず、中国側と共に努力して、両国関係の健全で安定した発展に良好な環境を創出するよう促すものである」と強調した。
「人民網日本語版」2012年4月12日