アメリカ国防総省は18日、「中華人民共和国に関わる軍事と安全保障上の展開」年次報告書を発表した。この報告書は「中国は2011年に軍事近代化計画を持続的に推進した。一方、中国の対外経済と外交利益の拡大に伴い、中国軍は国際上、新たな責任と使命を負うようになってきた」としている。
報告書は、「中国の軍事近代化の目標は情報化条件の下における地域戦争を勝ち取る能力と、高強度、情報化の短期的地域軍事行動を展開する能力を高めることだ。中国は2011年に新兵器と新技術に持続的に投資し、絶えず向上している軍事力を示した」としている。
また報告書には、中国の軍事支出の透明度に対するむやみな質疑があり、「中国が公布した国防予算には多くの項目の支出が含まれていない」としている。
また、米中軍事関係については、「アメリカは中国と、『健全で、安定的、持続的で信頼できる』両軍関係を構築することを求めている。アメリカは引き続き、中国の軍事戦略と指導方針、軍事力の発展状況を監視していく」としている。
アメリカ国会の要請を受け、アメリカ国防総省は2000年から、毎年中国の軍事力の発展状況に関する報告書を発表している。これに対して、中国政府はこれまで数回抗議を申し入れ、「アメリカのやり方は客観的な事実を無視して、中国の正当かつ正常な国防建設にいたずらに干渉している。これは中国内政への干渉であり、両国の軍事と政治関係の健全な発展に不利である」と指摘している。
「中国国際放送局 日本語部」より 2012年5月19日