だが注目に値する1つの事実は、米国は「中国からのサイバー脅威」を誇張すると同時に、サイバーセキュリティ部隊を急速に強大化していることだ。ニューヨーク・タイムズ紙とダウ・ジョーンズが中国を非難するちょうど数日前、米国がサイバーセキュリティ部隊を5倍に増員することが報道された。こうした「偶然の一致」と「乱れぬ秩序」から、いわゆる「中国からのサイバー攻撃」も、おおかた米国の政治屋が「サイバー軍」拡大を議会に働きかけるための新たな口実だろうとの推測が国際アナリストから上がるのも無理はない。
すでに事実が証明しているように、「ネットの自由の守護神」を自任しながら、ネットを対外干渉・転覆・浸透の「利器」としている米国という国は、サイバー空間の軍事化と実戦化を加速し続けている。そして米国の軍当局、一部ネットハイテク企業の上層部、および一部政治屋は常に「中国サイバー脅威論」鼓吹の「急先鋒」なのだ。
インターネット上では商業スパイやハッカーが大量に存在し、いかなる国家機関または企業もサイバー攻撃を受ける可能性がある。データが示すように、中国は世界で最も多くサイバー攻撃を受けている国の1つであり、2012年12月だけでも1万1295のウェブサイトが大陸部外の3049のIPアドレスからバックドアを送り込まれ、遠隔操作された。このうち米国のIPアドレスが最多で、中国大陸部の計4240のウェブサイトにバックドアプログラムが送り込まれた。相当数の攻撃が技術的角度からいずれも米国のネットを指しているものの、中国はこれまで攻撃源について単純な推断も軽率な結論も出したことはない。
インターネット大国である中国はサイバー攻撃を法律で明確に禁止し、サイバー攻撃行為を厳しく取り締まるとともに、ネットセキュリティ分野の国際交流・協力に一貫して建設的姿勢で参加している。経済グローバル化時代、情報化時代において、ネットセキュリティはグローバルな問題となっており、サイバー攻撃の取締りには国際協力が欠かせない。いわれなく他国を中傷、非難し、インターネットの管理においてダブルスタンダードを採用するのは、責任ある大国が取るべき行為ではない。
「人民網日本語版」2013年2月4日