資料写真:建設中の三亜基地の衛星写真
米国の潜水艦は太平洋をコントロールできると一般的に考えられているが、中国はこのほど近海で米軍の優勢を脅かしている。中国は過去7年間に渡り、海南島三亜市の亜竜湾で、新型の大型水面艦艇および原子力潜水艦の基地を建設している。日本の月刊誌『軍事研究』の4月号が伝えた。
三亜市およびその付近で建設されている海軍基地は以下の通り。
榆林潜水艦基地:少なくとも4隻のキロ型潜水艦、4隻以上の039A型潜水艦を配備。
亜竜湾原子力潜水艦基地:衛星の撮影した写真によると、全長が230メートルに達する原子力潜水艦用の桟橋が三ヶ所に建設されている。ここからは、南中国海艦隊が将来的に大規模になることが分かる。同基地には地下施設や消磁設備がある。そのうち地下施設は、大型戦略原子力潜水艦の出入りに用いられる。
下川島基地:広東省の下川島にも基地が建設されているという。2010年の写真によると、下川島には3つの潜水艦用桟橋が建設されている。下川島は海南島よりも台湾に近く、潜水艦を台湾南部および台湾から東の海域に迅速に送り込むことが可能だ。
中国人民解放軍の潜水艦は今後10年間に渡り、現代化潜水艦に総入れ替えされる。同時にインド、韓国、オーストラリア、東南アジア諸国もまた、潜水艦の調達を加速している。これらの国が保有する通常動力潜水艦の総数は、2020年に100隻に達する見通しだ。アジアの海域では、複雑な海の勢力比べの構造が形成されるだろう。