中国中央テレビ(CCTV)の番組「今日関注」は昨日、中国のJ-20ステルス戦闘機が試験飛行を再実施し、空中燃料放出を行ったと報じた。今回は高負荷の試験飛行となった。
報道によるとJ-20の2機目のプロトタイプ機「2002号」は、このほど某地で試験飛行を再実施した。その全過程で低空飛行が維持され、さらに空中燃料放出を行った。2002号は今年3月に兵器倉を開き、ロケット弾ポッドのテストを実施した。これはJ-20の試験が、新たな水準に達したことを示すものだ。
空中燃料放出は多くの場合、離陸後の故障により緊急着陸を余儀なくされた場合に実施する。その際の着陸重量は航空機の最大着陸重量を上回り、安全に着陸できる重量に落とすため、空中燃料放出が必要になる。空中燃料放出は、軍事・非軍事分野で重要な意義を持つ。
J-20が注目されているのは、その作戦半径のためかもしれない。ある軍事専門家は、J-20の作戦半径が2000キロに達すると推算した。これはJ-20が海南省三亜市から離陸した場合、万安灘の周辺海域の海戦に参加できることを意味する。万安灘は南中国海の諸島のうち、外国に侵略された中国大陸から最も離れた島だ。つまり南中国海で有事の際に、J-20は海軍を効果的に支援し、対艦作戦を展開できることになる。
戦闘機が永興島から南沙諸島に向かう場合、その距離は3分の1に短縮されるという見方がある。しかし英国の関連サイトは米国防総省の関係者の発言を引用し、「J-20を含む中国の第5世代戦闘機は、少なくとも2018年以降にならなければ実戦配備されない」と伝えた。中国は現在、J-11、J-10、Su-27、Su-30などの戦闘機を保有しており、その作戦半径はいずれも1500キロ前後に達し、空中燃料放出が可能だ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年6月24日